チンゲンサイ(青梗菜)

2020.10.24

時期:9 月~12 月
主な産地:茨城県、静岡県、群馬県

チンゲンサイを選ぶ

葉と茎、根に注目ポイントがあります

チンゲン菜の場合は、緑色が濃すぎると、成長しすぎていて、アクが強く出る可能性がありますので、葉の色が、淡い緑色をしているものを選ぶようにしましょう。葉が肉厚でハリがあるものは、甘みが強く美味しいですよ。茎が短くて、太く幅広いものがおススメです。根元からたくさん茎や葉が密集しているものを選ぶようにしましょう。

チンゲンサイの旬は晩秋

チンゲンサイはスーパーなどで一年中いつでも手に入るので、旬を感じることが少ないように思いますが、チンゲンサイは春と秋が最も多く出回る時期で、とくに晩秋、気温が下がってきたころに味がよくなるといわれています。その時期は露地ものが多く、自然の恩恵を存分に受けていて、旬の味がつまっています。

アブラナ科の野菜と「イソチオシアネート」

大根、小松菜、ブロッコリー、チンゲンサイ、カブなどみんなアブラナ科の野菜です。これらの野菜は形も味も全く違いますが、アブラナ科の野菜の共通点は4枚の花びらが十字架のように開くことと、「イソチオシアネート」というガンの予防に効果がある辛味成分の一種があることです。

チンゲンサイを保存する

乾燥に弱いが、水滴にはもっと弱い

チンゲンサイは乾燥に弱い野菜ですが、チンゲンサイ自身を濡らしたまま保存してしまうと逆に早く傷みますので、乾燥しないよう濡れた新聞紙などで包み、ビニール袋に入れ野菜庫に立てて保存します。また、チンゲンサイは冷凍保存も出来ます。冷凍する場合は、一度固めに茹でてから冷水に浸します。冷えたら水気をよく絞って、小分けしてラップなどで包み、保存袋に入れて冷凍します。

中国語では青梗菜(チンゴンツァイ)、青梗は「茎が緑色」という意味です。チンゴンツァイを日本語読みすると「チンゲンサイ」です。

チンゲンサイが青軸なのに対し、白軸のものを「パクチョイ」と呼びます。ビタミンC、葉酸、ビタミンK、ビタミンB群の多くがチンゲンサイより多く含まれています。

シャキシャキとしていて、ほのかに甘みがあり、煮崩れしないチンゲンサイは、油で調理することによって栄養素、特にビタミン類は吸収効率がUPします。

フカヒレの姿煮にはチンゲンサイが定番。チンゲンサイはビタミンCが豊富なので、コラーゲンをより体に早く吸収すると言われ、中国で昔から添えられてきたようですよ。

チンゲンサイの豆知識

実は栄養豊富な野菜

実はチンゲンサイはとても栄養豊富な野菜です。「アメリカ疾病予防管理センターCDC」という機関が発表した研究「17 種類の必須栄養素が豊富な野菜と果物 41 品目」によると、チンゲンサイは栄養素密度スコアが高い野菜として、クレソンに続いて第 2 位にランク付けされています。チンゲンサイはカロテンが豊富で食物繊維も多い野菜です。食物繊維は脂肪との結合が強いので便秘解消に役に立ち、悪玉コレステロールの形成防止に役に立ちます。カロテンも多くなんとピーマンの 6 倍ものカロテンを含んでいるそうです。カロテンは皮膚の粘膜を強化して、ビタミンCとの相乗効果で風邪の予防、美肌、ガン予防に良いとされています。また、アリルイソチオシアネートという成分は消化を助け、血栓を防ぎます。

家庭菜園におススメ

チンゲンサイは夏の暑さにも比較的強いので、春から秋まで栽培可能です。春撒き、秋撒きのどちらでも大丈夫ですが、涼しい気候を好むので秋がおススメです。アブラナ科が大好きなアオムシはキク科が苦手なので、コンパニオンプランツとしてキク科(春菊、レタスなど)を一緒に栽培するのが良いです。また、プランターでも栽培可能です。小型(10~15 ㎝)のミニチンゲンサイも人気です。ミニチンゲンサイは 20 日から 30 日で収穫ができます。

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