目次
ソラマメを選ぶ
サヤが鮮やかな緑でしっかりハリがあるものを選びましょう
サヤに豆の形がはっきりと見えるもの
ツヤがあるサヤのものを選びます。
サヤにシワがないものがおすすめ。サヤがぷっくりしていて、豆の形がはっきりと見えるくらいのものがよいです。サヤに弾力のあるものは新鮮な証拠で、時間が経つにつれ弾力はなくなってきます。サヤの表面にうぶ毛がついているものも新鮮な証拠です。持った時に軽く感じるものは、時間が経って水分が蒸発している可能性があります。重さがしっかり分かるそら豆のサヤを選びましょう。サヤから出して売られているものもありますが、空気に触れることで風味も栄養も落ちるので、できるだけサヤ入りのものを買いましょう。
サヤに茶色や黒の斑点があるもの
ソラマメはポリフェノールが多く含まれており、中の豆が熟してくるとポリフェノールの色素が出るため、サヤに茶色や黒の斑点が現れます。サヤに斑点が出ても、中の豆は緑のままのものも多くあります。熟す前の水分が多いプリプリのもの、熟してホクホクのもの、サヤから判断できる目安にしてください。
お歯黒があるものと無いもの
旬の走り(出始め)のソラマメは豆がへその緒を通じて栄養や水分をたっぷり受け取るのでプリプリとした食感、旬の名残り(終わり)に近づくと栄養である糖分をデンプンに変えるので、ホクホクとした食感になります。サヤを外しソラマメをみると、縁にへこんだ黒い線(お歯黒)があるものがあります。このお歯黒の部分は芽や根が出てくる部分で、豆の完熟度合いを見る部分となります。この部分が緑色の時は、プリプリとした食感ですが、黒い線が分かる頃になると豆が熟しているので、ホクホクとした食感になります。
実の大きさが均等なもの
ソラマメは別名”一寸豆”と言います。一寸(3㎝)ほどの大きさの豆になるので、サヤの中がしっかり詰まっていそうなものを選びます。と言っても、スーパーで測るわけにもいかないので、“1 円硬貨の直径は 2cm”と覚えておいてください。1 円よりも少し大きい位の豆の大きさを選びましょう。1 つのサヤにだいたい 2 粒~4 粒入っています。
ソラマメを保存する
「味も栄養も収穫から 3 日まで」と言われるほど、鮮度が落ちやすい野菜です。ソラマメは収穫後、時間が経つにつれ栄養も味も落ちるので、なるべくサヤ入りのものを買い、調理する直前にサヤから出し、できるだけ早く加熱調理するようにします。冷蔵庫で保存する場合は、サヤ付きのまま、新聞紙につつんで、ビニール袋などに入れて野菜室で保存します。サヤから出すと表面がかたくなるので、生で保存する場合はサヤ付きのまま保存します。食べきらない場合は、かために茹で、ビニール袋に並べ冷凍しましょう。
茹でる際に薄皮にシワがよらないように仕上げる場合、薄皮の中央に小さく切れ目を入れると良いですよ。
内部が繭に覆われたようになっているから「蚕豆」などと諸説あります。
食べきらない場合は、かために茹でジッパー付きの保存袋に並べて、冷凍しましょう。
ソラマメは、サヤから出した豆を塩茹でする調理方法が一般的ですが、青臭さが苦手な方は、塩の他に酒を少々入れることで青臭さが和らぎます。また豆を蒸すと、ふっくらと仕上がります。オーブンやトースター、グリルでサヤのままこんがり焼くと、サヤが蒸し器の役割をして、ふっくらやわらかに食べることができます。中のワタもトロっとして食べることが出来ます。
サヤが上向きにつくから「空豆」と云われたなど諸説あります。
ソラマメの豆知識
世界でも歴史のある野菜
原産地は諸説ありますが、北アフリカからカスピ海沿岸と云われています。エジプトではピラミッド遺跡からそら豆が発見されており、トルコにあるトロイの遺跡からは、化石化したそら豆が発見されました。日本へは平安時代に伝わったようです。
栄養的には茹でるよりもそのまま蒸し焼きに
ソラマメの実は、タンパク質やビタミンB1、B2などが多く含まれる、栄養価が高い野菜です。特にビタミンBは水溶性なので、茹でるよりそのまま蒸し焼きにすることで流出することを防ぐことができます。また、薄皮はかたいのではずして食べることが多いですが、ポリフェノールや食物繊維が豊富なので薄皮ごと食べるのもおすすめです。薄皮を剥いた場合、素揚げでカリっと揚げても美味しいですよ。
サヤから出さずにサヤで見分ける
サヤを外し、実にお歯黒があるかどうかで、ホクホクとした食感か、プリプリとした食感のものか見分ける方法は前述しましたが、サヤを見て判断する方法もあります。サヤの色の違いは収穫時期の違いでもあります。ソラマメのサヤは緑色のものと、サヤが茶色や黒くなっているものがありますが、お歯黒で判断する方法と同じく、緑色のものはプリプリとした食感、茶色や黒のものはホクホクとした食感であることが多いです。