【食育 中編】“子どもが野菜嫌いなのですが、どうしたら食べますか?”
子どもに苦手な野菜を無理やり食べさせ、「嫌いだ」「いやだ」の印象をつけない方がよいのでは? と書きましたが、それでも体のことを考えると食べるに越したことはありません。
例えば苦手な野菜の代表格「ピーマン」の場合、普段よく売っている緑色のピーマンではなく、赤色の完熟ピーマンを試してみてはいかがでしょう?
赤いピーマン
普段よく売っている緑のピーマンは未熟果で、熟すと赤くなります。
ピーマンが苦いのは、未熟な実を食べているからです。ピーマンも未熟なうちに動物や鳥などに食べられたくないから、苦味の成分を出し食べられにくいように防御しています。だから熟すと苦み成分が減って苦くなくなります。赤いピーマンは、ピーマン独特のシャキシャキ感がないので食感が良くないと感じる方もいますが、逆にあのシャキシャキ感が苦手な方には、ぜひチャレンジして欲しい野菜です。
「切り方」で苦味を抑える方法
ピーマンは繊維が縦に並んでいて、苦み成分は繊維に沿って入っています。
ピーマンの繊維に沿って縦に切ると青臭い成分が揮発しにくくなり、苦味を感じにくくなります。
逆に横に切る(輪切りにする)と繊維が壊れて、匂いと苦味が強くなります。
苦み成分は油に溶ける性質があるので、「油通し」をすることにより苦味が減ります。
こどもピーマン
ピーマンの苦味が苦手な人は、品種改良され苦みの少ない「こどもピーマン」という品種や、パプリカなどを食べると良いかも知れません。
たとえピーマンが苦手でも、他の野菜を食べることで栄養はカバーできるかも知れません。
ピーマンを細かく刻む
“苦手な野菜は細かく切って克服”ということもあるようですが、「ピーマンを細かく刻む」ということは繊維をどんどん断ち切って、より一層苦み成分を出している状態になっているかもしれません。
食事は楽しいのが一番です。好き嫌いなく食べるのがベストだと思いますが、それは難しいことだと思います。
だからこそ、少しの知恵と工夫で、食事が苦痛にならないようになればいいなぁと思います。
【食育 完結編】野菜に興味をもってもらう へ続く
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【食育 完結編】野菜に興味をもってもらう