福島県 ご当地野菜・果物

2023.01.20

身不知柿(みしらず) 

身不知柿は「会津みしらず柿」とも呼ばれるように福島県会津美里町周辺で古くから栽培されてきた渋柿の一種です。献上柿としても知られています。名前の由来としては、「枝が折れるほどたくさん実をつける(身の程知らずな柿)」や「あまりの美味しさに我を忘れて食べ過ぎてしまう」ともいわれています。少しねっとりとした食感で、滑らかな舌触りはまさに“みしらず柿”です。

あんぽ柿

あんぽ柿は、江戸時代に旧伊達郡五十沢村(現在の伊達市梁川町五十沢地区) で製造、販売されたのが始まりです。皮をむいた柿を天日に干すことから「天干し柿(あまぼしがき)」と呼ばれ、それが転じて『あんぽ柿』と呼ばれるようになったといわれています。柿本来の甘さが引き出され、トロリと柔らかくゼリー状の果肉は、栄養価も高い冬のおやつです。

いちご「ゆうやけベリー」

とちおとめ

ふくはる香

ゆうやけベリー

ゆうやけベリー

令和4年(2022年)に新品種「ゆうやけベリー」が発表になりました。いちごの福島県のオリジナル品種は「ふくはる香」「ふくあや香」に続き3品目です。500円硬貨ほどの大玉で、酸味が控えめな分、甘みを強く感じられるのが特徴とのこと。早く実食して味わってみたいと思います。

ぶどう「あづましずく」

あづましずく

巨峰

巨峰

「あづましずく」は福島県オリジナル品種です。他にはオリジナル品種「ふくしずく」があります。「あづましずく」は大粒で酸が少ないので甘みがより引き立ちます。果肉はやや柔らかく皮離れもよいです。

高田梅

高田梅は会津美里町(旧:会津高田町)が発祥の地といわれています。あんずとの交雑から生まれたと言われる大型の梅で、ゴルフボール大ほどの大きさがあり、別名「青いダイヤ」ともいわれます。室町中期頃に旅をしていた僧侶が豊後(現:大分県)から持ってきて、その梅の苗を植えたのが始まりとされています。カリッとした歯ごたえの梅漬けにするのが一般的で、塩漬けにした小割りの梅を氷砂糖で漬ける「甘漬け」も人気です。

キャベツ「雪下キャベツ」

豪雪地帯としても有名な猪苗代町にブランド野菜 『雪下キャベツ』があります。雪を掘り起こして収穫する野菜は、昔から越冬野菜・雪中野菜・雪下野菜と呼ばれ、豪雪地帯ならではの野菜の保存方法として、その地元で食べられてきました。秋に収穫するキャベツをあえて収穫せずに雪の下でそのままにしておくと、キャベツは寒さから身を守るために、自ら糖分をアップさせます。糖が高いほど凍りにくくなるからです。すると甘みと旨みがギュッと凝縮されたおいしい『雪下キャベツ』になります。

奥会津金山赤カボチャ

基準をクリアした物のみ、品質を保証するシールが貼られています

お尻に大きな「へそ」があるのが特徴

新潟県と県境を接する標高約450mの奥会津の金山町(かねやままち)で「奥会津金山赤カボチャ」は栽培されています。出荷前検査で、1つ1つのカボチャに含まれる糖分などを調べ、基準をクリアした物のみ、品質を保証するシールを貼ります。コクのある強い甘み、肉厚でホクホクとした食感のカボチャなので、煮物にする場合の味付けは少しの塩だけ。毎年とても楽しみなカボチャです。

あわ(あわまんじゅう)

奥会津、赤べこの発祥地でもある柳津町(やないづまち)に円蔵寺というお寺があり、江戸時代、この円蔵寺付近で大きな火災があった時に、「もう二度とこのような災難に”あわ”ないように」という思いを込め、あわを使ったまんじゅうを作ったのが始まりだと言われています。あわのプチプチした食感ともち米のもちもちした食感の生地のなかに甘さ控えめのあんがたっぷり入っています。

じゅうねん

「じゅうねん」は「エゴマ」のことで、福島県内のエゴマの栽培量は国内でもトップクラスです。特にいわき市三和町、田人町、大久町大久地区が主産地です。収穫した種子は「10年経っても蒔けば芽を出す」、エゴマを食べると「10年長生きする」「10年若返る」などともいわれ、「じゅうねん味噌」「じゅうねん餅」和え物の「じゅうねんよごし」などに利用されます。日本ではゴマよりも古くから栽培され、白種と黒種の2種類を食用のほか、油紙、雨傘、提灯などの塗布油としても利用してきました。

ねぎ

「いわき一本太」に代表される白ねぎ

「阿久津曲がりねぎ」に代表される曲がりねぎ 

浜通り地方のいわき市は、冬でも雪が少ない温暖な気候のためねぎの栽培に適し、同地区ブランドの「いわきねぎ」を県外にも広めています。会津地域で栽培されるねぎは、生で食べると辛いですが、加熱をすると甘くトロトロになるのが特徴です。中通りに位置する天栄村には下半分が赤紫色の「天栄赤ねぎ」もあります。

大内宿の「ねぎそば(高遠そば)」 蕎麦屋「三澤屋」さんにて

添えられた1本のねぎを箸の代わりに使います。ねぎはかじって薬味としても食べます。

会津余蒔胡瓜(よまききゅうり)

会津若松市で栽培されている淡い色合いで霜降り状の模様となるのが特徴の白イボきゅうりです。戦時中に栽培が途絶えてしまいましたが、2008年に栽培が復活した野菜です。きゅうりの青臭さやえぐみが無く、甘味が強いので苦手な人でも食べることが出来るかもしれないきゅうりです。食感は柔らかいですが歯ごたえもしっかりとあります。漬物にもとても合います。「余蒔」とは、前年の種を蒔くという意味で、固定種・在来種ということです。

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