「あずき」とよく似ている「ささげ」ですが、その違い分かりますか?
2023.01.24
「ささげ」は、「あずき」と比較すると少し黒っぽいのが特徴です。「ささげ」は漢字で「大角豆」と書き、豆の端が少し角ばっていることから付けられました。
どちらもマメ科ササゲ属に分類されるため、見た目も味もよく似ていますが、なぜ使い分けられるのでしょう?
それは「あずき」は加熱すると皮が破れ、煮崩れてしまうことがあり、それが切腹をイメージさせるため、煮ても割れにくく、食感もしっかりとしている「ささげ」を関東地方を中心に使うようになったといわれています。
ささげは「さやいんげん」によく似ていて、さやの長さは30~70cmほどと長いです。原産地はアフリカ、平安時代に中国から日本に伝わったという記録が残っています。ささげという名前は諸説ありますが、さやが上向きに湾曲しているのが、捧げものをする手つきに似ているので、「ささげ」と名付けられたといわれています。赤飯などに使用するのは、正確には「ささげの豆」です。
愛知県の伝統野菜の「十六ささげ」は、別名「三尺ささげ」ともいい、さやの中に16粒程の豆が入っているからこの名前が付いたといわれています。インゲンマメと同じようにさやごと食べます。
沖縄の「黒小豆」は「あずき」と名前が付いていますが、正確には「黒ささげ」です。秋田の「てんこ小豆」も同様に「黒ささげ」です。沖縄の「アイスぜんざい」は、小豆を使っているのではなく、黒糖で甘く煮込んだ金時豆を使用しています。
山梨には「甘納豆のお赤飯」(甘納豆を入れて炊いた赤飯)があります。お店には、『甘納豆を使った甘い赤飯』と、『ささげや小豆を使った(一般的な)赤飯』の2種類が売られています。出典:農林水産省