新潟県の野菜・果物
2023.02.11
日本有数の豪雪地帯。米どころであるとともに、在来なすの宝庫です。なすの種類が多いだけでなく、料理の種類もたくさんあり、特に新潟市周辺は、なすの消費量が多い地域です。新潟のなすの在来種は明治時代以来、丸なすが多く、長なすの多くは昭和の時代に入ってから栽培された物が多いです。
協 力 : 新潟県 農林水産部 食品・流通課
画像協力 : 新潟県
目次
ルレクチエ
美しいフォルム、滑らかな食感や上品な芳香から“西洋梨の貴婦人”などともいわれる「ル レクチエ」の名前は、育成者であるオーギュスト・レシュール氏が、17世紀の園芸家であるル レクチエ氏にちなんで命名しました。新潟県内には明治36年頃(1903年)、旧白根市茨曽根(現・新潟市南区)の農家の故 小池左右吉氏が導入・試作されました。きっかけはロシア・ウラジオストクへ旅行した際、西洋梨に出会い、その後、原産地のフランスから数十種類の苗木を取り寄せて栽培を始められたことからです。
枝豆
新潟県の枝豆作付面積は全国1位。約40種類の品種を5~10月までの期間、途切れることなくさまざまな品種を栽培しています。5月、枝付きのまま出荷される「弥彦むすめ」を皮切りに、定番の「湯あがり娘」「おつな姫」、7月に「くろさき茶豆」「小平方茶豆」、8月に「ピカリ茶豆」「晩酌茶豆」などを食べ、9月に「秘伝」「肴豆」などを食べますます。しかし出荷量は全国7位で、作付面積とは大きく順位が離れています。それは、たくさん生産していますが、出荷せずに家族や親戚などで消費しているからだといわれています。(新潟県の枝豆消費量は全国1位)
越後姫
「可憐でみずみずしい新潟のお姫様のようなイチゴ」ということから「越後姫」と命名されました。大粒で酸味が少なく甘さが際だち、ジューシーで芳醇な香りがあります。果肉がやわらかいため、当初は県外への出荷は難しい状況でしたが、その後、やわらかい実を傷つけにくい保護パッキンが開発され、首都圏へも出荷されています。4月中旬~5月中旬ころに最盛期となります。果肉がやわらかいイチゴが好きな方におすすめ品種です。
雪下にんじん (津南の雪下にんじん、妻有舞にんじん)
秋に成熟したにんじんを収穫せずにそのまま雪の下で越冬させ、春に除雪しながら収穫する、雪の多い新潟ならではの方法で栽培されたにんじんです。雪の下の温度は0度前後と安定しているため、にんじんは凍らず、雪に覆われている分、程よい水分量も保ち、みずみずしく歯切れの良い食感を生み出します。にんじん特有の青臭さが少なくなり、フルーツのような甘さが味わえるにんじんです。
スイカ (砂丘スイカ/赤塚すいか、八色スイカ)
甘みがあり、シャキシャキ感が強い新潟県のスイカ生産量は全国上位です。最盛期が6月上旬~7月中旬の新潟市西蒲区を中心に栽培される砂丘スイカ(赤塚スイカ)、最盛期が7月下旬~8月上旬の南魚沼市を中心に栽培される八色(やいろ)スイカが二大生産地のスイカです。八色とは“8色のカラフルなスイカ”ということではなく、八海山の麓の盆地の地形になっている八色原(やいろっぱら)[ もとは八色ケ原(やいろがはら)] の丘陵地で栽培されているスイカということです。
日本梨
新潟県は江戸時代から梨が栽培されている日本有数の日本梨の産地です。新潟県生まれの品種は「晩三吉(おくさんきち)」、「新雪」、「新興」などありますが、中でも特におすすめしたいのは「新美月(しんみづき)」「新王(しんおう)」です。新美月は、強い甘みとさわやかな酸味の絶妙なバランスがあります。サクッとした歯触りで、二十世紀梨などの青梨が好きな方には好まれるタイプの梨です。新王は、“王”の名が付くのも納得できる甘さと、力強くザクザクとした食感で、少しゴツゴツした手触りも“王”らしさがあります。
米
米の作付面積、収穫量、ともに全国1位の新潟県。新潟県の中でも「魚沼」、「岩船」、「佐渡」は三大米どころとして知られています。「魚沼産コシヒカリ」はもっちり、うまみが凝縮された米として人気、「岩船産コシヒカリ」は魚沼産と比較するとややさっぱりで、しっかりとした米粒です。「佐渡産コシヒカリ」は環境保全型農法としても名が知られています。コシヒカリの他にも注目したい米が、「こしいぶき」と「新之助」です。コシヒカリの遺伝子を受け継いだ “越後の新しい息吹” は「こしいぶき」と名付けられ、新潟の新たな顔として定着しています。
そして2017年コシヒカリとは異なる美味しさを追求したブランド米「新之助」が登場しました。口に入れた瞬間に甘みを感じるコシヒカリに対して、米を噛んでから甘みを感じる「新之助」。大粒で一粒一粒がしっかりしていて、冷めても美味しい米です。