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パプリカを選ぶ
発色が良く鮮やかでツヤのあるパプリカを
赤や黄、オレンジどの色であっても、まずは発色がよく鮮やかで艶のあるパプリカを選ぶようにしましょう。ピーマン同様、ヘタが萎れているものは鮮度が悪い可能性があります。ヘタにハリがあり、切り口もみずみずしさを感じ取れるものがよいです。また、水々しく新鮮なものは、そうでないものより重く感じます。手に取って比べてみましょう。輸入物の場合、日数が経っていて皮にしわができ、やわらかくなっている事があります。大きすぎるパプリカは成長しすぎて食味が劣ると言われているので、適度な大きさのものを選ぶようにしましょう。
カラフルなパプリカ
パプリカは8種類もの色があり、定番の赤・オレンジ・黄色に加えて、緑・紫・黒・白・茶があります。赤パプリカには「カプサンチン」が含まれているため、抗酸化作用があり、老化予防、動脈硬化予防に効果が期待できます。黄色のパプリカには「ルテイン」が含まれており、肌の老化防止効果が期待されています。オレンジ色のパプリカは、赤パプリカと黄パプリカ、両方の栄養素をバランスよくもっています。
ビタミンエース(ACE)
パプリカはビタミンA、ビタミンC、ビタミンEをすべて含んでいるため、相乗効果で抗酸化パワーがアップし、老化予防効果が期待できます。βカロテンは熱に強く、油と合わせることで効果的に栄養素を吸収することが出来ます。またビタミンPは酸化や熱からビタミンCを守るので油を使った加熱調理がおススメです。栄養成分にも色特有のものが加わり、赤パプリカはカプサンチン、黄パプリカはルテイン、紫パプリカはアントシアニンが含まれています。ピーマンの約7倍のβカロテンや美肌に効果のあるビタミンCが豊富に含まれているのも特徴です。
パプリカを保存する
ピーマンよりもずっと長持ちします
パプリカを丸々保存する場合は、10~14℃が適しており冷蔵庫の野菜室が一番適温です。キッチンペーパーなどで水気をよく拭き、1個ずつキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて密閉せずに軽く口を閉じて冷蔵庫の野菜室に入れましょう。パプリカは水分がついていると傷みやすい野菜です。保存する際は水分をしっかり拭き取ることと、通気性を良くすることが重要です。パプリカを冷凍する際は、丸ごと保存すると萎んでしまうため、カットしてから保存するのがポイントです。一度凍らせるため、みずみずしさとシャキシャキ感は減ってしまいますが、長期間保存ができます。
緑から赤へ。最初から赤いパプリカがあるのではありませんよ。
赤・オレンジ・黄・緑・紫・黒・白・茶の8つのカラーがあります。
調理の方法も様々で、パプリカを少量加えるだけでとても鮮やかな仕上がりになります。
スーパーでも見かけるようになったスパイスのパプリカは、ハンガリーで品種改良された辛味のない唐辛子を粉末にしたものです。
パプリカの豆知識
パプリカとピーマンは同じ?違う?
完熟したピーマン=カラーピーマンですが、カラーピーマン=パプリカではなく、分類上、パプリカは「カラーピーマン」の中の1種類になります。
ピーマンもパプリカも唐辛子の仲間です。ピーマン、パプリカ、シシトウはナス科トウガラシ属で、同じ属性です。ピーマンは、大きく分けると僕たちが日常よく目にする緑色の「ピーマン」と、それ以外のカラーである「カラーピーマン」に分かれます。分類上、パプリカは「カラーピーマン」の中の1種類になります。その他、カラーピーマンにはジャンボピーマン、トマトピーマン、小型カラーピーマン、くさび型ピーマンがあります。
一般的には大型のベル型をしていて、肉厚なものをパプリカと呼びます。パプリカよりやや小ぶりで果肉もやや薄いものをジャンボピーマンと呼びます。トマトのような形のものはトマトピーマン、小型カラーピーマンは黄色、オレンジなどのカラーのピーマン、くさび型ピーマンは、シシトウのような形のピーマンです。
パプリカはハンガリー語
中南米でトウガラシと出会ったコロンブスがコショウと勘違いしてスペインに持ち帰り、それがヨーロッパに広がり、品種改良で辛味をとったのがピーマンとなります。さらにハンガリーで甘くて肉厚に改良されたものがパプリカとなった。と言われています。かつてハンガリーではパプリカ産業を保護するために国外への種の持ち出しを禁止して、パプリカも粉末状(香辛料)にして輸出するという風に徹底していたようです。ちなみに『パプリカ』 はハンガリー語です。赤パプリカを塩漬けにしてペースト状にしたポルトガルの調味料「マッサ」はヨーロッパ各地で人気です。
中南米で【トウガラシ】と出会ったコロンブスが、当時高級品だったコショウと勘違いしてスペインに持ち帰る。
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それがヨーロッパに広がり、品種改良で辛味をとったのが【ピーマン】
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さらにハンガリーで甘くて肉厚に改良されたものが【パプリカ】
ビタミンCの発見はパプリカから
「パプリカ」というとオランダ産や韓国産などの輸入品のイメージが強いですが、茨城県産のパプリカは輸入品のパプリカよりも大きく、肉厚で甘みが強いのが特徴です。生で食べても美味しいパプリカですが、加熱することでさらに甘みが増します。アルベルト・セント=ジェルジ博士はパプリカから大量のビタミンCの抽出に成功し、ノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
パプリカ(赤)
赤いパプリカの「赤」はカプサンチンの色です。カプサンチンは活性酸素を取り除く高い抗酸化作用があります。体の代謝を促進するのでダイエットにも効果があります。
パブリカ(黄)
黄色いパプリカは、お肌の老化を予防する「ルテイン」の含有量が高いのが特徴です。ビタミンCも多いので、美肌効果が期待できます。
パプリカ(オレンジ)
オレンジパプリカは赤いパプリカと黄色いパプリカ両方の栄養素を含んでいます。また若返りのビタミンと呼ばれている「ビタミンE」も豊富に含まれています。甘さはオレンジパプリカ→赤いパプリカ→黄色いパプリカです。
パレルモ(スイートペッパー)
長さ20cm前後のイタリアンタイプのパプリカです。「パレルモ」と言う名前はイタリアのシチリア島から名付けられました。
【トマトパプリカ】
見た目がトマトのようなパプリカで、苦味が少なく、甘いパプリカです。太陽に照らされてピカピカしています。
【プリンセスパプリカ極甘】 静岡産
糖度8%のパプリカです。生でまるかじりしてみましたが、確かに甘いです。
産地視察
2019年8月9日、茨城県神栖市にある株式会社 agri new windsさんを訪問しました。果物のような味わいの「スイートカクテルペッパー」を見学しました。スイートカクテルペッパーはピーマンと変わらない手のひらサイズのミニパプリカで、糖度が10度もあります。収穫のお手伝いをしながら、味を確認してきました!