アーティチョーク

2024.02.10

主な産地と時期
徳島県、長野県など (国内生産は少)
5~6月頃

アーティチョークとは

原産地は地中海沿岸、カナリア諸島で、日本名を「チョウセンアザミ」といいます。主にイタリアやスペイン、フランス、エジプトなどで生産され、サラダ、フリット(素揚げ)、ピッツァやパスタなどに使用される人気の食材です。アーティチョークは、緑色のものと紫色のものがありますが、日本では緑色のものが多く流通しています。

どうやって食べたらよいのか?あまり知られていない野菜

ヨーロッパでは一般的に食べられる身近な野菜ですが、日本ではまだまだ知られていません。新鮮なものは生食も可能ですが、一般的には加熱して食べます。加熱することでホクホクとした食感とほんのりとした甘みがあり、ゆり根やソラマメに似ています。

食べることが出来るのはガクの一部と中心のみ

可食部は「ガクの根元」と、”ボトム”や”ハート”と呼ばれる「芯の部分」です。

赤く囲った部分を食べます

アーティチョークを選ぶ

ふっくらと丸みがあり、持ったときにずっしりとした重みのあるもの

アーティチョークにはいくつか品種があり、それぞれ品種ごとに形が若干異なりますが、ふっくらとしているものを選ぶようにしましょう。

ガクの部分はしっかりと閉じていてハリがあるもの

ガクの部分が開いているものは時間が経ち、かたくなっているものもあるので、避けるようにしましょう。

色味は、くすんでいるものよりも全体に鮮やかなものを

時間の経過とともに色がくすんできます。また、切り口もチェックして出来るだけ乾燥していないものがおススメです。

アーティチョークの栄養

食物繊維の量は野菜トップクラス

アーティチョークは可食部分が少ないですが、少ない可食部分に多くの栄養があります。まずは食物繊維。100gあたり8.7g(ごぼうは5.7g)とアーティチョークはファイバーフードとして人気の野菜です。また多くの野菜は不溶性食物繊維が多いですが、アーティチョークは水溶性の食物繊維が多いため、食事中の糖やコレステロールの吸収を遅らせ、血糖値の上昇をおだやかにする働きに期待できます。その他、必要なビタミン群がバランスよく含まれています。

つぼみの先を切り落として、蒸しゆでに。アーティチョークはアクが強く、切り口は変色しやすいので、レモン汁などをかけておくと良いです。

オイル漬けにされた瓶詰や缶詰されたものもあります ピザにトッピングとしてよく使用されます。

アーティチョークは花が咲く前の、花のつぼみ部分を食べています。アザミに似た紫の花を咲かせます。

アーティチョークの原種の「カルドン」。花はアーティチョークに似ていますがやや小さめ、葉はアーティチョークよりもボリュームがあります。カルドンを品種改良して食用や観賞用のアーティチョークをつくられました。

アーティチョークの保存

アーティチョークは日持ちしません

アーティチョークは日持ちしないため、できるだけその日のうちに食べきることがおススメです。すぐに食べない場合は、乾燥しないようラップ、またはポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れ、2~3日以内に食べてしまいましょう。カットした場合は、変色防止のためレモン汁に浸すのがよいです。

アーティチョークの豆知識

日本に初めて渡来したのは江戸時代

古くは江戸時代にオランダから日本に入ってきましたが、食べられる部分が少ないことと、変わった見た目もあり、当初は主に観賞用として栽培され、食用にはなかなか普及しませんでした。第二次世界大戦後、進駐軍用に多く栽培されましたが、日本人には馴染まなかったようです。

ハーブティーとして

アーティチョークを乾燥させてお茶として、ハーブティーとして飲むことができます。水溶性食物繊維が多く含まれているので便秘解消効果だけでなく、脂肪の分解を促進する効果もあるので、食べすぎの後に飲むとよいといわれています。またインドではお酒を飲んだ後にアーティチョークをハーブティーとして飲み、二日酔いを防ぐ習慣があるとのことです。

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