アオリイカ(障泥烏賊)の選び方
特徴
胴の長さが最大で40~50cmほど。2kgを超えると大ものの部類に入ります。北海道以南、特に太平洋側では鹿島灘以南、日本海側では福井県以南に見られます。沿岸の浅い岩礁域に生息。全体に卵円形であるためコウイカ類とまちがいやすいですが、ヤリイカの仲間であり、石灰質の甲羅(貝殻)は持たないのが特徴です。
アオリイカはイカの王様
身が透き通り優美な姿で泳ぐアオリイカは、旨み成分である遊離アミノ酸が国産のイカの中で最高水準であり、「イカの王様」とも呼ばれています。また、外見がバショウの葉に似ることからバショウイカとも呼ばれます。その他、藻場に産卵するため四国地方ではモイカ、九州地方ではミズイカ、クツイカ、沖縄地方ではシロイカ(シルイチャー)などの別名があります。
おいしいアオリイカの選び方
触れたときに色素細胞が変化するものが新鮮です。身にハリのあるものを選びましょう。冷凍保存の場合、下処理したアオリイカを丸のまま、もしくは刺身用などにカットし、ラップで包みます。冷凍保存用袋に入れ、冷凍庫で保存します。刺身の場合は、食べる前に流水解凍します。眼の周囲の青い部分は鮮度の良い印です。目印にしましょう。
アオリイカのおいしい食べ方
イカのなかでも最高級の食材といわれ、しなやかな柔らかさと歯ごたえ、甘みが特長です。
肉の厚みがほどよく、江戸前寿司や天ぷらの食材として、2kg前後のサイズのものが最良です。活け締め後、半日から1日半熟成させたものがより旨みが出るとされています。雄のアオリイカの方が甘みが強いことが多いです。醤油よりも塩(岩塩)にレモンを絞るのがおいしいです。また、沖縄では墨を使った「墨汁」が名物です。
旬は晩春から夏にかけて。暑い時期においしくなる
おすすめは2キロ前後のもの
海中で泳ぐ姿が水のように透き通っているので、別名「ミズイカ」
ネタをさっと熱湯にくぐらせると、透明感が増し、旨みが増します
「ミミ」とか「エンペラ」と呼ばれる三角形は「ヒレ」です
エンペラのコリコリした感じの刺身も美味しいです
アオリイカの豆知識
イカ墨について。タコの墨は敵の目をくらますための煙幕になるのに対して、イカの墨は自分の分身を作り、魚に墨を食べさせている間に逃げるためのものです。
イカ墨の色素成分はメラニンで、含まれるアミノ酸により高い粘性があります。また、ムコ多糖類という糖質も含まれ美味しくカラダにも良いです。ちなみにエンペラ(ヒレ)が激しく動き出したら墨を吐き出す前触れです。