アカハタ(赤羽太)

2024.02.27

旬:6月~9月
主産地: 小笠原、伊豆諸島、三重県、長崎県、鹿児島県、沖縄県

アカハタ(赤羽太)を選ぶ

透明感のある白身で清涼感があります

刺身など生のまま食べる場合、活〆されたものを選ぶのがおススメです。まず、目が澄んでいるものを選びましょう。乾いて鈍い色合いのものは避けるようにします。次に、体表の色の赤が鮮やかで濃いもの。横に走る筋がはっきりしているものが良いです。鮮度が落ちてくると緩んできますので、触ってみて腹がまだしっかりと張りがあるものを選びます。エラを開けてみて、エラの色が鮮やかな赤い色であれば新鮮です。

アカハタの特徴

アカハタは大きくても40cm余りほどで、ハタの仲間では小型です。伊豆七島、九州などから比較的入荷の多いハタで、主に中華材料として流通します。アカハタは暖かい海の魚ということもあり、他のハタと同じように、一年を通してあまり味にばらつきがないようです。産卵後の夏の終わりから秋口だけは避けた方が無難かも知れません。

アカハタのおいしい食べ方

甘みと旨みのバランスが良く、強い食感が楽しめます

アカハタの身は白身で透明感があります。フレンチ、イタリアン、中華で使われることが多く、中華の「清蒸(チンジョン)」は有名です。ハタ類には高級魚が多いですが、アカハタは主に加熱用として流通していることが多いので、鮮度が良ければ刺身で食べることをおススメします。
刺身は血合いが美しく、淡白ですが旨みがあります。アカハタの身は〆てすぐだとコリコリと固く旨みにかけるので、おろしてから半日から1日位寝かせてからの方が美味しく食べられます。良く行くお寿司屋さんでは、活魚で入荷した小ぶりのものを下ろしてから半日程度寝かし握るようです。レモンと塩で食べるのがおススメです。カルパッチョも味が馴染みやすくおススメの一品です。また、美味しい出汁が出ますので、アラ煮にしても美味しいです。皮と皮下はゼラチン質のため、鍋にも合います。

アカハタは比較的脂が少ない白身魚ですが、旨みは十分持っています

エラを開けてみて鮮度の確認です
鮮度が落ちるにしたがって色が抜け、肌色や茶色になります

おろして半日~1日寝かすと旨みが凝縮されます

中華、イタリアン、フレンチなどに使われることが多い魚です

生まれた時は全てメス。雌雄同体のハタ

沖縄ではハタ類を「ミーバイ」と呼びます、アカミーバイは、小型のミーバイ(ハタ類)の代表魚です。料理方法は主に煮物、汁物、塩焼、唐揚げです。マース煮と呼ばれる水に酒と塩を加えた煮付けも有名ですね。アカハタは暖かい海域にいる小型のハタですので、沖縄ではイシミーバイ(カンモンハタ)とともにメジャーな魚です。
アカハタはマハタ属の魚で、マハタなどと同じようにはじめは全てメスとして生まれ、成長過程でオスに性転換します。おおよそ、卵から孵化して1年で20cm程になり、2年目で30cm、3年で40cm程に成長し、大きいアカハタはほとんどがオスになります。魚の世界では珍しい話ではなく、キンギョハナダイやクマノミも性転換する魚です。

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