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アジ(鰺)を選ぶ
目が澄んでいて、エラが鮮やかな赤色のものを選ぼう
鮮度が落ちるにつれ、眼が白く濁り、エラが黒ずんできます。ヒレがピンと張っていて干からびていないものを選ぶと良いです。表面の銀色がキラキラ輝いているもの(新鮮なアジほど皮目にほんのり脂が浮いて輝いています)や、身や内臓に張りがあるものが新鮮です。
※眼の色が白濁している場合、氷水に入れて保存されたものは白くなるので、鮮度を見分ける絶対的なポイントではない場合があります。
全体的に丸いものは脂がのっています
瀬付きの物に多くみられますが、体高があり、頭部も含め全体がやや丸みを帯びているものや、全体に黄色っぽい色をしているものは脂がのっていて美味しいアジです。しかし、外見だけで脂の乗り具合を確かめることは難しく「開いてみなければわからない」と言う仲買人もいます。
大きすぎず、キズがないものを選ぼう
真アジは大きすぎるものよりも、中型や小型のものが美味しいです。身がしまってハリがあればなお良いです。体にキズがあったり、ヒレが破れているアジは、漁獲される際にストレスがかかり味が落ちてしまっている可能性があります。キズがあると死後の物でも、そこから雑菌が付きやすくなっています。
アジのおいしい食べ方
EPAやDHAのほか旨み成分も豊富です
真アジといえば塩焼きや干物が多いですが、新鮮な真アジの場合、お刺身がおススメです。細かく刻んでたたきや、なめろうにしても美味しいです。5センチから8センチ程度の豆アジなら、丸ごと食べられるので栄養的にも優れています。フライや南蛮漬けにして多く食べることができます。アジはイワシ、サバなどと共に生活習慣病の予防に効果のあるEPAやDHAが豊富な青背魚です。真アジは脂肪含有量が少なく、たんぱく質含有量が20%以上もある魚です。またグリシン酸やグルタミン酸、イノシン酸など旨み成分が多いのも特徴です。
皮を剥ぐとその下には甘い脂を蓄えている夏の定番魚
新鮮なアジとみじん切りにした薬味をなめらかになるまで包丁でたたき、味噌を加えた漁師料理「なめろう」
身から焼きます。強火で表面をあぶり旨みを閉じ込めましょう
最後に返して30秒ほど焼くと、皮がパリッと仕上がります
適度なかたさ、甘い脂に青魚の旨みがギッシリ詰まっています
アジの豆知識
真アジに二種類あることをご存じでしょうか?
黒アジ
黒っぽい真アジは、内湾から沖合を回遊する真アジで「黒アジ」と呼ばれています。大分県佐賀関の関アジ、愛媛県西宇和郡伊方町の岬(はな)アジなどは、『黒アジ』の中でも有名でブランド化されています。潮の流れの非常に早いこの地域で育ったこれらのアジは、脂は少なめですが非常に身のしまりが良く美味しいとされています。
黄アジ
黄色っぽい小ぶりな真アジは、内湾に生息し浅い海の岩礁などに住み着く「黄アジ」「黄金アジ」と呼ばれている真アジです。兵庫県淡路島産「松栄丸の黄アジ」、山口県産「萩の瀬付きアジ」、千葉県南房総富浦産の「黄アジ」などは「黄アジ・黄金アジ」の中でブランド化されています。黄アジは脂が乗り、旨味も強いですが、希少性が高く、高価です。