ホタテ(帆立)

2024.02.28

旬:6月~8月 2月~3月
主産地:北海道、青森県

ホタテ(帆立)を選ぶ

ホタテの味覚は、夏は貝柱、冬は卵

ホタテの貝柱は季節によって変化します。1年で最も貝柱が大きくなるのは6~8月。旨み成分のアミノ酸がギュッと濃厚で、大きな貝柱が魅力、甘さもピークに達します。貝柱を美味しく食べるには7月、8月がおススメ。そして卵が最も発達するのは海水温が最も低い2~3月頃。産卵前のその頃には貝柱はやや小さくなりますが、ひも付きでボイルされるホタテは最も身が大きく、水揚げのピークを迎えます。プリプリの卵はアツアツの鍋や、お吸い物、煮付けで食べると美味しく食べることができます。

触れるとすぐに殻を閉じるのは、まだ元気に生きている、新鮮なホタテ

殻付きのホタテを選ぶ場合、殻がしっかり閉じているものを選びましょう。殻が欠けていたり、形状がいびつなホタテは避けます。殻が綺麗すぎるものは洗浄されすぎている可能性が高いので、ホタテ自体の元気も無くなっている可能性があります。殻が開いている場合でも刺激を与えると反応し、口を閉じるものを選びます。剥いているホタテの場合は、貝柱が綺麗な光沢を帯びており、透明感があり、弾力があるものがいいです。殻が大きすぎるものは以外と中身が少ない場合もありますので注意が必要です。

テレビなどでもお馴染み、ホタテのチョーク

ホタテはとっても動きが活発で、二枚貝の中で唯一泳ぐことの出来る貝です。貝柱が発達しているので、外敵であるヒトデに襲われた時など、貝殻を開閉させて耳のところにある2ケ所のすき間から勢いよく海水を吐き出しながら泳ぎます。1回の移動で1~2メートルも移動します。また殻は細かく砕いて炭酸カルシウムと混ぜ合わせると、チョークになります。ホタテの貝を使ったチョークはとってもなめらかで粉もあまりでないソフトなチョークです。使い終えた短いチョークは、捨てずに庭に蒔けば土壌改良剤にもなります。

ホタテ(帆立)のおいしい食べ方

焼き過ぎはNG。半生のイメージで

ホタテの美味しい焼き方は、まず事前にホタテの殻と貝柱を切り離すことが大事です。新鮮であればあるほど、しっかりと身を閉じていますので事前にナイフなどで切り離します。切り離した貝柱を再度殻の上に乗せ、焼いていきます。プリプリの身とぎっしり詰まった旨味を活かすため、「強火」で一気に焼きます。貝柱からダシが出てきたら反対の面も焼きます。貝柱の色が半透明から白くなったら醤油を少し垂らします。余熱で温まる程度の数滴で大丈夫です。焼き過ぎは固くなりますので、半生のイメージで大丈夫です。
ウロ(中腸腺)、エラは食べられませんので必ず取り外してください。白子や卵はバター焼きに。ヒモ(ミミ)の部分はコリコリとした食感が美味です。お刺身やバター焼きがオススメです。

天然の帆立貝は自由に動き回るため付着物がつきにくいのに対して、養殖ものは一箇所に留まるためいろいろなものが付着します。

干し貝柱は生のホタテよりもアミノ酸(アスパラギン酸)が凝縮され疲労や不眠の回復効果が期待されます。

身厚でプリプリの食感と心地良い歯ごたえ、とろける甘さのホタテは鮮度を生かし、 生のままでお刺身に。

帆立の「ヒモ(ミミ)」は昔ながらの珍味です。コリコリした食感で、噛むほどに味が出ます。

ホタテ(帆立)の豆知識

天然と養殖の差は?

ホタテ(帆立)の名の由来は、貝殻の一片を帆のように開いて立て、風を受けて水上を帆走する帆掛舟(ほかけぶね)に由来しているといわれています。昔は、この貝がそのように海中を走るものと考えられていたそうです。貝の中に入っている海水を勢い良く吐き出し、跳ぶように動くのでそう思われたのかもしれません。

ホタテは私たちには身近な海産物の一つですが、天然物と養殖物、冷凍物など様々なものがあります。天然のホタテは殻の色が白く綺麗なものが多いのに対し、養殖のホタテは茶色っぽく、付着物が多いのが特徴です。茶色くなるのは籠などで養殖されたものは光が当たりやすいからといわれています。付着物に関しては、前述の理由の通りです。また、また、耳吊り養殖の場合は蝶番のある側に吊るための穴が開けられているか、ヒモ状のものが付けられていますので、殻を見てみるとスグにそれが天然のホタテか養殖のホタテか分かります。

純天然物と地播き放流物は同じ環境で自由に動き回り成長するので味や食感はあまり差が無いですが、籠養殖や耳吊り養殖のものは泳ぎ回れないので貝柱が小さめです。

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