【家庭菜園】トマト 水やり一つで収穫量を増やす 「肥料過多」よりも「水分過多」に注意!

2024.05.30

5月に入り、ミニトマトを植え付けされた方も、だいぶ大きくなってきたのではないでしょうか。今回は、家庭菜園で見落としがちになりやすい【水やり】の与える影響をお話したいと思います。

確認事項です

<水やり>

朝にあげましょう。トマトに限らず植物は、朝の日光を浴び葉から水分を蒸散させ、根から水を吸います。だから出来るだけ気温が上がる前に水をあげるようにします。お昼にお水をあげると、土の温度が上がっている影響で、水がお湯になってしまうのを避けます。

<たっぷりあげる>

水はプランターの底から染み出すくらいにあげます。トマトは水を絞って育てると甘くなるということを耳にされたことがあるかもしれませんが、なかなか難しい栽培方法になりますので、現時点ではきちんと水をあげるようにしましょう。

■その「葉」にピン!ときたら

・葉の先をよく見て

水はたっぷりあげるのですが、水やりをすることで、野菜たちは“あっ、根を伸ばさなくても水がもらえる”って思い、根を伸ばさなくなってしまいます。水のやりすぎは根が成長せずに「根腐れ」を起こしてしまいます。「根腐れ」を起こすほどでなくても、水分が多すぎる、いわゆる水分過多の状態だと、トマトの葉の先に水滴が付いている場合があります。その場合は、水やりを控え様子をみましょう。

・葉の色が濃い

トマトは、茎や葉を茂らせる「栄養成長」と、花や実をつける「生殖成長」を繰り返しながら成長します。土の中の肥料(窒素分)が多いと栄養成長が優先され、茎や葉ばかりが育ち、子孫を残すための生殖成長(花や実をつける)をしなくなります。花が咲いていてもポロポロと落ちてしまったり、実が出来ても小さいうちにポロっと落ちてしまいます。

・葉がカールする(巻いてしまう)

これも土の中の肥料(窒素分)が多いことが原因です。これでは葉が光合成をすることが出来なくなってしまいます。

■その「茎」にピン!ときたら

・茎の太さを確認しましょう

茎の太さは1センチ位がベストです。太すぎても細すぎても良くないですが、水が多い場合は茎が太くなります。それは土の中には肥料をはじめとした栄養素がたくさん含まれています。それらを水と一緒に根が吸収するので、茎が太くなってしまうのです。ミニトマトは特に吸肥力が強いので注意が必要です。太くなってしまった茎の真ん中が空洞になる(異常茎・メガネ)にもなりやすくなります。

栽培のポイントとして、肥料の量に目が行きがちですが、本当は水分量が一番難しいと思います。水分は必要ですが、必要以上にあげすぎると、いろいろなことを引き起こす原因にもなりかねない、ということを少し知っていただきたいと思います。トマトに雨避けを取り付ける理由がお分かりいただけましたでしょうか。

それらの不安を安心に変えてしまうのは「プランター栽培」です。

安心ポイント

①プランターは必要以上の水分は底から抜けていく仕組みになっている
②菜園での栽培と異なり、土の絶対量が少ないため、肥料を吸収し過ぎる心配が少ない
③雨が降れば軒下など屋根のある場所に移動できる

プランター栽培は水分調整しやすいので、美味しいトマトになる可能性がいっぱいです。

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