大口れんこん(おおくちれんこん) 新潟県長岡市 100年前から作られているれんこん

2024.10.10

日本一の河川・信濃川が培った豊かな土壌の新潟県は、江戸時代から新田開発が行われ今でも米作りが盛んです。新潟県のほぼ中央部に位置する長岡市は、日本を代表するお米・コシヒカリが生まれた町としても知られています。米だけでなく、「長岡野菜」としてなす、れんこん、枝豆など16品目が登録されています。

真っ白でシャキシャキ「大口(おおくち)れんこん」

長岡市の北部に位置する中之島・大口地区は、かつて石油や天然ガスが噴出しており土壌も粘土質だったため、米作りに不向きな地域でした。れんこんは東南アジアの暑い地域が原産地といわれ高温を好むので新潟県の気候には合わないのですが、地下水が豊富で水温が高く、肥沃でミネラルが豊富な粘土質の土壌がれんこん栽培にピッタリだったため、約100年前かられんこん栽培がスタートし、北日本最大のれんこん産地になりました。

節間が短く、肉厚でほのかな甘みと、シャキシャキ感が強く歯触りの良いこと、皮を剥き調理をしても変色しにくいことが、大口れんこんの特徴です。他の地域のれんこんは加熱すると灰色っぽく変色しやすいですが、長岡市が検査機関に依頼した実験で、大口れんこんは長く変色しないことが確かめられています。

8~10月までは早生品種「エノモト」、11月から3月は晩生品種であり在来種の「ダルマ」が出荷されます。高い品質と価値が評価され、2021年に「国のブランド保護制度(GI制度)」に登録されました。

皮にある茶色いシブが「大口れんこん」である証

粘土質の土壌なので、土中深くまで根を伸ばすことができ、太くまっすぐに伸びたれんこんになります。栄養豊富な地下水に含まれる鉄分が、れんこんの酸素と反応して皮に茶色のシブが付きます。鮮度が悪くて変色しているなどと勘違いされやすいですが、皮が茶色くなっていることが「大口れんこん」である証にもなります。

大口れんこん生産組合長 高橋さんと一緒に れんこん掘りの作業着“胴付(どうつき)長靴”に着替えて。

大口れんこんについての説明を受ける

大口れんこんの刺身

収穫したばかりのれんこんの芽を試食

髙橋さんが作る焼きれんこんは絶品

茎にも空気の通り道の穴があいています

和洋中、何の料理にも合う

煮ても焼いても美味しい

大口れんこんの浅漬け

大口れんこんのタルタルサラダ

れんこんの白さを活かす料理に最適

関連する記事