<失敗事例から考える家庭菜園>『あまり収量がなかった。出来たトマトも水っぽく味が薄かった』
2025.04.02

家庭菜園のよくある失敗例です。
気を付けなければいけないポイントがいくつかあります。
参考になれば幸いです。
あまり収量がなかった。出来たトマトも水っぽく味が薄かった。
【事例】
定植後、成長も順調で、茎も太くなり葉も多く生えたのに、実がほとんど出来なかった。出来たトマトも水っぽく味が薄かった。
【検証】
「茎も太くなり葉も多く生えた」のは、生育初期に肥料が多かった可能性があります。肥料が入ると樹は大きくなり、葉も茂り、“よく育っている”感がしますが、これは“つるボケ”といって、葉や茎だけに栄養をまわしてしまっています。「出来たトマトが水っぽく味が薄かった」のは、樹が大きく太くなることで根からの水分の吸収力が増え、トマトが水っぽくなった可能性があるからです。また「実がほとんどできなかった」のは、実よりも樹に栄養が回っている可能性があります。
【考察】
トマトは非常に肥料に敏感です。樹が大きく太くなると、わき芽を伸ばして栄養を分散させて修正していく方法もありますが、生育初期に肥料が多いと生育がうまくいきません。茎の太さは1センチ位がベストです。太すぎても細すぎても良くないですが、与える水が多い場合は茎が太くなります。土の中には肥料をはじめとした栄養素がたくさん含まれており、それらを水と一緒に根が吸収するので、茎が太くなってしまうのです。ミニトマトは特に吸肥力が強いので注意が必要です。
肥料は決められた分量にしましょう。足らなければ、追肥でも調整できますよ。
【参考】
初心者の方にプランター栽培や袋栽培をおすすめする理由
・プランターは必要以上の水分は底から抜けていく仕組みになっている
・菜園での栽培と異なり、土の絶対量が少ないため、肥料を吸収し過ぎる心配が少ない
・プランター栽培は水分調整しやすいので、美味しいトマトになる可能性がいっぱいです。