トマトを選ぶ

へたは青々とピンと張っていてみずみずしいものを選ぼう。

収穫後まもないトマトのヘタは厚みがあって鮮やかな緑色ですが、時間が経つとしおれていたり、丸まって黒ずんだり、黄色くなったりします。

トマトは実よりもへた部分のほうが水分の蒸発が早いため、へたから先にしなびることが多いです。収穫後時間をおいて赤くしたもの(追熟させたもの)は、へたが褐色になっています。

トマトは収穫したその瞬間に、甘さが決まります。追熟させても、実の中で糖分が増えることはありません。スーパーに並ぶトマトは流通の都合上、どうしても青い状態で収穫されることが多いので、赤く熟れてまだ硬いトマトでもヘタは褐色で枯れた状態になっていることが多いです。

形がよいトマトがおすすめです。

トマトは一般的に角ばっているものや凹凸があるものは、中に空洞ができたり、水気も少なくて味もよくないという傾向があるので、出来るだけ綺麗な球形に近いものを選ぶようにしましょう。

完熟しすぎるとやわらかくなって、甘味も薄れてしまいます。熟す段階でへた付近からひび割れが入ってしまうことがあります。ひび割れの部分から鮮度は落ちますので、選ぶ際はひび割れのないものを選びましょう。表面が固く、ずしりと重たいものを選ぶようにしましょう。

トマトのお尻に放射状の筋を見つける

お尻の先から上のヘタに向かって放射状に現れる白い線は、与える水分を減らして糖度が上がっている可能性の高いトマトです。この線は「維管束」という水分が通る管で、水が足りない環境になったとき、実に糖分を蓄えている管です。この管が浮かび上がるのです。 ちょうど星のような形になったものほどおいしいです。「お尻の星」がなくても完熟していて十分「美味しい」トマトもありますので、絶対条件ではないです。

夏場はトマトの糖度が上がりにくい時期になります。そういう時期は出来れば高地で栽培されたものや、完熟してから収穫された地元のトマトを選びましょう。

トマトを保存する

真っ赤に熟しているものは、袋に入れるかラップをして冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。最適温度は8~10℃程度です。冷蔵庫での保存は、1週間程度もちます。

まだ青みの残っているものは、カゴなどに入れ風通しのいい場所で常温保存する(最適温度は10~15℃程度)と自然に熟して赤くなりますので、追熟させてから冷蔵庫へ入れましょう。

 

冷蔵庫での保存は、トマトはヘタを下にして重ならないように保存します。さらにキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れてしっかりと口を閉じることによって、熟れすぎることを防ぐとともに、トマトから出るエチレンガスが他の野菜を早く熟させてしまうことを防ぐことができます。重なり合うとその部分から早く悪くなるのでくっつかないように並べるのが大事です。 5℃以下の環境で保存すると低温障害を起こし、実がぶよぶよとしてハリがなくなり、食感や風味も落ちます。保存は5~10℃の野菜室で保存しましょう。

 

切ったトマトはラップに包んで冷蔵保存します。1~2日で使い切りましょう。

 

丸のまま、冷凍保存も可能です。冷凍するとトマトの細胞が壊れるので、リコピンが流出しやすくなり、より体内に吸収されやすい状態になります

保存まとめ

トマトを丸のままで冷蔵庫に入れっぱなしにしておくと、すぐに水っぽくなり柔らかくなる。(低温障害)

すぐに食べない場合は、1つずつキッチンぺーパーに包みヘタを下にしてポリ袋に入れ冷蔵庫の野菜室で保存

①キッチンペーパーで包む理由 ➡ 乾燥を防ぐ 冷気をやわらげる

②ヘタを下にする理由 ➡ 自重でつぶれることを防ぐ (肩の部分がお尻の部分に比べ強い)

③ポリ袋に入れる理由 ➡ トマトから出るエチレンガスが他の野菜を早く熟させてしまうことを防ぐ

④冷蔵庫に入れる理由 ➡ 野菜の呼吸を抑えたり代謝を遅らせる

※保存は5~10℃の野菜室が推奨、冷蔵庫は2~5℃の設定が多く、5℃以下になると低温障害になる可能性もあるので、野菜室がない場合は、キッチンペーパーで冷気をやわらげましょう。冷蔵庫の場合、下段は上段に比べて冷気が溜まり冷たいので、上段にて保存するのがおすすめです。

トマトのお尻を中心に放射状に筋が入っているものは、甘い可能性があります。

ゼリー状の部分にはペクチンが多く含まれ、血中のコレステロール値を下げる働きがあり、血液がサラサラになりますよ。

乾燥させてドライトマトにしてもおいしいですよ。

放射線状に出ている白い線のギリギリ外側を切ると、ゼリーがこぼれにくいですよ。

トマトの豆知識

トマトといえば、リコピン

トマトに多く含まれているリコピンには、美肌効果や、二日酔いを覚ます効果、日焼けを防止する効果があり、疲労回復などにも優れていると言われています。

リコピンは体内で生成されず、摂取したリコピンも一定量以上は蓄積できないので継続してとり続けることが大切です。

リコピンはどこに多く含まれているか分かりますか?

 

正解は皮の近くです。

料理で使う時も、できるだけ皮剥きをしないで、そのまま皮を使った方がリコピンをたくさん摂取することができます。ちなみにゼリーのまわりには旨み成分のグルタミン酸や、コレステロール値を下げる働きが期待されるペクチンが多く含まれています。

リコピンの量

大玉トマトは大きいので、ミニトマトに比べリコピンが多く含まれているように思われがちですが、リコピンはミニトマトの方が多く含まれています。大玉トマトはピンク系トマト、ミニトマトは赤系トマトに分類されるので、赤色の色素であるリコピンはミニトマトの方が多いのです。

リコピンの上手な摂取の方法

簡単に摂るならトマトジュースにちょい足しで効果アップ

リコピンはジュースやペースト状にすると、細胞壁が壊れリコピンをより効果的に吸収できます。また、加熱しても細胞壁が壊れやすくなるので、吸収率は高まります。リコピンは脂溶性なので、油と一緒に調理したり、牛乳と一緒に摂るとさらに吸収率が高くなります。

 

リコピンは1日の中で、どの時間帯が一番吸収率が良いか知っていますか?

正解は朝の時間帯です。朝の時間帯は(胃が空っぽで)吸収率も高く、吸収される時間も短いので朝がおススメです。

リコピンは生よりも加熱処理した方が、吸収率が約2~3倍あがるので、朝のトマトスープがリコピン摂取に最適です。

 

ケチャップ

ケチャップを作る時、トマトを加熱して油を使用しています。つまり、加熱することでトマトの細胞壁が壊れ、リコピンが吸収されやすい状態になり、油を使用しているのでさらに吸収率アップされているのです。トマトを加熱すると旨み成分の「グアニル酸」が増えて美味しさがパワーアップ!

トマトのゼリーの部分が苦手という人が多いように思いますが、ゼリーの部分は旨み成分の「グルタミン酸」と、身体の疲労物質を分解してくれる「クエン酸」があり、少し酸味を感じますが、旨みも感じる部分です。

 

加工用トマト

市販のケチャップは「加工用のトマト」を使用していることはご存じですか?

「加工用のトマト」は露地栽培されており、トマトが熟してから収穫されるので、リコピンが多く含まれています。(一般的なトマトは流通の関係上、熟す前に収穫されることが多いので)さらに「加工用のトマト」は一般的なトマトに比べ、ゼリーが少なく果肉が厚いので、リコピン含有量も多いのが特徴です。

※リコピンの1日の摂取目安量約15〜20mgに対し、生食用トマトには約3mg、加工用トマトには約9mg含まれています。

トマトが赤くなると医者が青くなる

トマトが熟す季節は、トマトを食べて病気になる人が少なく、患者がいなくなり仕事が減った医者が青くなってしまう、というヨーロッパのことわざがあるほど、トマトには栄養がたっぷりです。リコピンの他、β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE・カリウムも豊富です。

 

ビタミンC

ビタミンCは、ビタミンEと一緒に摂取することでビタミンCのパワーを高めることが可能になります。ビタミンEは、ベニバナの種子を原料とする「サフラワー油」や「ツナ缶」に多く含まれています。意外かも知れませんが、マヨネーズにも多く含まれているので、ツナマヨのサンドウィッチにトマトも挟んで食べると、ビタミンCのパワーが高まります。

エスクレオサイドA → 血管を守る

血管に脂質をつきにくくし、動脈硬化を予防する効果が期待できる成分。細胞壁を壊し、エスクレオサイドAが流出しやすいようにする。ミキサーで潰すしたり、冷凍することで細胞壁を壊す方法が有効。

大玉トマト ミニトマト

ミニトマトは一般的な大玉トマトに比べ大きさは小さいですが、大玉トマトより栄養価が高いといわれています。

 

 

春のトマトが特に美味しい理由

夏のイメージが強いトマトですが、春のトマトは寒い冬を乗り越え、ゆっくりと樹上で育つので、実も美味しさもぎゅっと詰まったトマトになります。またトマトは高温多湿に弱い野菜なので、日本の「春」が一番トマトには合う気候になります。

また、トマトは栽培期間の気温を足して、合計が1000度を超えると赤くなります。冬を越え春は気温が徐々に上がり、トマトもゆっくりじっくり成長するので、甘みと酸味のバランス良い美味しいトマトになるのです。夏の場合、気温が高いのであっという間に気温合計1000度を超えてしまいます。そうすると、トマトの中身が十分に出来上がらないまま色づいてしまいます。

トマトは雨を避けるためハウス栽培されることが多いです。春は日中、ハウス内の温度が高くなりますが、朝晩はまだまだ寒いので、この気温差もトマトの成長には良い影響を与えています。(原産地のアンデスも朝晩寒く、日中は暑い気候)

 

夏が旬というのは、ハウス栽培ではなく露地栽培が中心だったころ、春に種を撒き、夏に収穫していたため市場に出回るのが夏、つまり一番手に入るのが多い時期が夏だったので、トマト=夏のイメージが強いのです。

トマトを漢字で書くと

蕃茄(ばんか)、唐柿(とうし)、赤茄子(あかなす) などの表記の仕方があります。蕃は、中国から見て西の外国を意味し、茄はナスのことですから、西側の国から(シルクロードを経て)やってきたナスという意味です。唐柿はイチジクも同じ和名ですが、イチジクの場合は「とうがき」と読みます。トマトは日本にはヨーロッパから中国を経て長崎へと持ち込まれました。当時は薬用、観賞用の植物と考えられていました。トマトが日本で食用とされるようになったのは明治時代以降です。

透明のトマトジュース

トマトの収穫トマトに対し、消費が間に合わない状態なので、透明なトマトジュースと一般的なトマトジュースを作り、飲み比べ。透明なジュースは爽やかな酸味と旨味が広がり、赤いジュースは甘さを強く感じました。

品種

大玉トマト

桃太郎(愛知)

大玉とは、おおむね200g程度。日本のトマトは生食に向く「ピンク系」が主流。

果肉がしっかりしていて、熟しても実が崩れないのが特徴。オレンジ色の「桃太郎ゴールド」などもあります。

ミディトマト

フルティカ(佐賀)

糖度が高めの中玉トマト。50~100g程度まで幅があります。水を絞って栽培したフルーツトマトも多いです。皮が薄めで食感が良く、生でも加熱でもOKです。

フルーツトマト

アメーラ(静岡)

アグリドリームNK

郡築トマト

栽培時に水分を極力おさえて完熟させ、一般的に8度以上に糖度を高めた高糖度トマト。「フルーツトマト」とは特定の品種の名前ではありません。

ファーストトマト

レディファースト(茨城)

全国的に産地が少なく、茨城県龍ケ崎市と愛知県の2地域のみで生産されている希少価値が高いトマトです。トマト本来の味が濃く、甘みと酸味のバランスがよい昔ながらのトマトです。

 

ミニトマト

ミニトマトファンゴッホ

オランダの品種で、果皮はパリッとして甘味と酸味のバランスが良いトマトです。すべてのトマトが赤くなった状態で房ごと収穫できるトマトです。名前の由来は芸術家のファン・ゴッホより。

ガーネット

ミニトマトよりも一回り大きく、イタリアントマトに似た楕円形。果皮は少しかため、果肉もかためだが果肉は甘いです。

カラフルトマト

ミニトマトには多くのの品種があり、色も赤や黄色、黒、緑などあります。形も丸型、ロケット型などがあります。

マイクロトマト

1粒が直径5~10mmの極小粒。皮が薄く食べやすいです。酸味は少なく糖度は高いです。

トマトの原産地は南米アンデス山地で、原種はこのマイクロトマトのような小さな実です。

いろいろなトマト

トマトという呼び名は、メキシコのアステカ文明が繁栄していた頃に、「トマトゥル」(膨らむ果実)と名付けて栽培したことからきています

フラガール

まいひめ物語

プチぷよ

優糖星

赤金トマト

レトロトマト

スイートマイルドトマト

太陽の子セレブ

ももりこ

オスミック8

オスミック9

オスミック10

オスミックプレミアム

スーパーフルーツトマト

徳谷トマト

麗容 みそら 桃太郎

スターマークが出ています

「イタリアントマト」ピオレンティーノ、 サンマルツァーノ、 ストライプキャパーン、 ローマ

月姫 赤

月姫 黄  甘みが強く、サクサクとした食感。やめられない、とまらない、アっという間になくなります。 赤も美味しいですが、黄色のほうが、食感がよりサクサクしていて好きです。

うしの恵フルーツトマト

イエローキャバーン

ピオレンティーノ(イタリアントマト) 

トマトダ

【黒トマト(織部トマト)】

これは「黒トマト」といっても真っ黒ではありません。 熟度によって緑から茶色に色が変化します。果肉内部から外側に向けて着色します。その風合が織部焼みたいなので「織部トマト」となりました。 このトマトは完熟状態ですので、サクサクとした食感で酸味も少ないです。

【みそら】は、最初に酸味を感じて噛めば噛むほど甘味と旨味が溢れ出てきます。【桃太郎】は甘味と酸味、旨味が凝縮されていて一口目から十分に満喫できます。【麗容】は一番ジューシーでほどよい酸味とトマトの香りが甘さを引き立たせています。

【グリーンゼブラ】は名前の通り、緑の縞模様が特徴のトマトです。シャキッとした食感と、ちょうど良い酸味がピクルスにピッタリでした。

【フルーツゴールドギャバリッチ】
柿のようにみえますが、これはオレンジ色の中玉トマトです。このトマトにはアミノ酸の一種の「ギャバ」が一般的なトマトよりも多く含まれているので、「フルーツゴールドギャバリッチ」という名前のトマトです。トマトの色は赤の他に、ピンク、黄色、黒、茶色、緑、白、オレンジなどがあります。

龍珠 愛知・ファーストトマト

龍珠 愛知・ファーストトマト

龍珠 愛知・ファーストトマト

龍珠 愛知・ファーストトマト

簡単トマト調理

トマトジャム

カプレーゼ

サンドイッチ

タコとトマトのピラフ

トマトとキンカンのサラダ

トマトとれんこんのマリネ

トマトのパン粉ロースト焼き

トマトのブルスケッタ

トマトのマリネ

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[トマトの育て方・栽培のポイント ]

トマト学名:Lycopersicon esculentum /科名:ナス科 /別名: /原産地:南米アンデス地方 /分類:一年草 /耐寒性:弱/耐暑性:強

 

栽培カレンダー

栽培カレンダー

 

特長

大玉やミニ、赤、オレンジ、黄色、加熱用など、バリエーションが豊富に揃うトマト。赤い色素リコピンは抗酸化作用が高く、注目を浴びています。ミニトマトの方が作りやすく、初心者にもおすすめです。

 

置き場所

日当たり、水はけ、風通しの良い所

 

水やり

土の表面が乾いたら、茎や葉に水がかからないように株元にたっぷりと水やりをします。やや乾かしぎみぐらいで大丈夫です。

 

植えつけ

『今日から野菜 野菜を育てる土』や、水はけの良い培養土に、元肥として『今日から野菜 野菜を育てる肥料』を混ぜ込み植えつけます。

出典:HYPONeX 植物の育て方「トマト」より

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