目次
ブドウを選ぶ
皮の表面の色に注目
特に巨峰を主体とする黒系品種、甲斐路などの赤系品種は皮の色が濃いもの、マスカットなど黄緑系のブドウについては、少し黄色がかったものの方が美味しいです。
ブルームと呼ばれる白い粉がしっかりと付いているものを
ブドウは病気や乾燥から実を守るために、表面にブルームという白い粉を付着させます。このブルームがきちんと付いているものは、健康に育っている証拠です。
枝の色が緑で、切り口が新しい物を
ブドウを選ぶときは茎の太さにも注目です。他のブドウと比べて、茎が太いものはより健康に育った証拠です。また、枝を手に持って少しゆすってもしっかりと実が付いているものを選ぶようにしましょう。
ブドウを保存する
すぐ食べる場合は房付きで、房から取り外すと保存期間が長持ちします
ブドウは、水分が多く皮も薄いため傷みやすい果物です。房をつけたままですと房に水分が奪われて、シワシワにもなりやすいので、できるだけ早く食べるようにしましょう。房をつけたままの場合は、乾燥しないように1房ずつ新聞紙やポリ袋、ラップなどで包んで、冷蔵庫の野菜室で保存します。保存期間を長くする場合は、房から取り外して保存するようにしましょう。その場合は、ブドウに穴が開いて果汁を漏らすことがないよう2~3mm程度枝を残してキッチンはさみなどで切って取り外します。取り外したブドウは、タッパーやジップロックに入れて野菜室で保存します。冷蔵保存した場合、食べる際は20~30分前に冷蔵庫から出しておいて食べたほうが、甘みを感じることが出来ます。
冷凍保存もできます
ブドウは、冷凍保存もできますので、食べきれない時は冷凍して、食べる時に解凍もしくは半解凍の状態でシャーベットのようにして食べることも出来ます。ただし、ブドウは冷たいものよりも、常温で食べたほうが本来の甘みが増して美味しいです。冷凍保存は、房から枝を2~3mm残して切ってはずし、流水で洗いキッチンペーパーなどで水分をとり、重ならないようにタッパーやジップロックに入れ、冷凍保存します。冷凍庫からだして、軽く水でぬらすことにより、皮をツルンと剥くことができます。
昼夜の温度差が大きいほど着色しやすく、巨峰(黒系大房)などは黒紫色ほど甘味と酸味のバランスが良く、赤紫が強いものは、酸味が少なく甘味を感じやすいとも言われています。
しまねスイート。「マスカット・オブ・アレキサンドリア」に「リザマート」を交配して育成されたブドウです。すっきりとした甘さですが、とてもジューシーなブドウです。
ゴルビー。名前は育成当時活躍されていた旧ソ連(現ロシア)のゴルバチョフ書記長の愛称で、赤く丸い大粒から氏を連想して付けた名称だそうです。
ブドウは、保存する際に洗うのではなく食べる直前に洗うようにしましょう。ブルームを洗ったり擦ったりして取らないように保存してください。
ブドウの豆知識
地球上で一番収穫量が多い果物
ブドウは世界で最も古くから栽培され、最も多く生産されている果物です。生産量の8割はワインに使用されています。日本でのブドウ生産量1位は山梨県です。
山梨県には「バナナ」という名のブドウがある
見た目がバナナに似ているので「バナナ」という名前がつきました。
ブドウの房の中で一番甘い部分はどこでしょうか?
ブドウの一番甘い部分は、一番太陽の光を受けやすい場所である茎に一番近い粒です。ブドウの一房のなかでは下の部分よりも上の部分のほうが甘くなる傾向がありますので、食べる時は下から上に向かって食べていくと、甘みが強くなっていくので、最後までおいしく食べることが出来ます。
ブドウの栄養
ブドウの栄養として有名なのはポリフェノールですね。ポリフェノールは、ガンや動脈硬化、老化を予防する働き、そして悪玉コレステロールの酸化を抑制する働きがあると云われています。
ポリフェノール含有量が多いのは、種子に最も多く、次いで皮、果肉の順です。皮は実の10倍くらいポリフェノールを含んでいます。また、主成分であるブドウ糖や果糖は、疲労回復に即効性があります。
「巨峰(きょほう)」は本当の名前でない?!
「巨峰」は商標登録名です。正式な品種名は「石原センテニアル」です。大きな房が、富士山をイメージさせたことから、巨峰と名付けました。
グレープフルーツ
グレープフルーツはグレープと言う名前がついていますが、ブドウとは全く関係のないフルーツです。グレープフルーツの名前の由来は、果物そのものの味ではなく、グレープフルーツの実のなり方が名前のルーツとなっています。グレープフルーツは木に、実をつけるのですが、ひとつの枝にたくさんの実が密集して、ちょうどブドウの房のような見た目になります。グレープフルーツの木を遠くから眺めると、木にブドウがぶらさがっているように見えることから、グレープフルーツとなったようです。
「葡萄色」読むことができますか?
「えびいろ」と呼びます。日本古来の色の名前で紫がかった赤色のことです。古くはブドウのことを「えび」「えびかづら」と呼んだことに由来します。
【高尾ぶどう】東京
「高尾」という名前は高尾山から名付けられた東京生まれのぶどうです。巨峰より少し小さいですが、果肉は締まっています。先が少し細長くなり、ラグビーボールのような形の種なしぶどうです。酸味が少ないので、甘みを強く感じ、コクがあり美味しいぶどうです
【華鈴(かりん)】
日本でたった1人の生産者さんが長野県で作る黒系ブドウ。種なし、皮ごといただけます。食感はパリッ、サクッ、ジュワー、ポリッ、シャキッとした感じで、強い甘味とすっきりとした酸味があります。
【常陸青龍(ひたちせいりゅう)】茨城
巨峰の自然交雑実生から育成された茨城県常陸太田のオリジナル品種です。巨峰らしい甘みと香りを受け継ぎながら、いくらでも食べれるようなさっぱり感があります。
【サニールージュ】
見た目はデラウェアのような大粒種なしぶどうです。果実は巨峰のような肉質で、デラウェアのように皮は身離れがよく、口の中でつるっと皮が剥けます。甘みが強く、酸味が少ないので甘みが引き立ちます。
【ナイアガラ】北海道
白ワイン用品種として有名な品種で、あまり生食向けは流通していません。粒は小さく種ありです。皮の周りは甘くて、種の周りは酸味が強めです。とてもジューシーで、独特の香りです。
【ウィンク】 山形
このぶどうは氷温貯蔵されていたものです。氷温貯蔵とはぶどうが凍らない冷蔵でも冷凍でもない温度域で収穫時に近い状態で維持する技術です。粒の大きさはとても大きくやや縦長です。黒ぶどう特有の甘みが強いですが、少し酸味もあるので爽やかな味わいで香りも良いです。
【シナノスマイル】 長野産
栽培が難しく、市場にはあまり出回っていない、希少品種です。
酸味がありますが、甘みも強く独特の食感のあるブドウで、皮は、むきやすく食べやすいです。食べた後に口に残る香りも良いです。
【ルビーロマン】 石川産
酸味が少なく、糖度は巨峰並に高いぶどう。粒の大きさは巨峰の約2倍になります。
果汁が豊富で、さわやかな甘さが口に広がります。
【ブラックキング】 山梨産
山梨県オリジナル品種。「ピオーネ」×巨峰系の「山梨46号」の黒系ブドウ。かなり大粒でキレイな濃い紫色をしているので、見た目からも美味しそうです。食べてみるとかなり甘さがありますがサッパリとしていて果汁も多く、期待を裏切らないブドウです。
【BKシードル】 山梨産
【あじろん】 山梨産
【涼香(すずか)】
【甲斐のくろまる】 山梨
ピオーネに山梨46号を交配した品種。大粒で糖度も高く、酸味は少ないです。弾力のある食感です。
【あづましずく】 山梨
福島県果樹試験場で育成された福島県オリジナル品種ですが、こちらは山梨産でした。黒紫色の大粒で、皮離れのよい、果汁たっぷりのぶどうです。すっきりとした甘みで、適度な酸味もあり、とてもバランスが良いです。ほんのりキウイの様な風味がします。
【ブラックビート】
「ピオーネ」と「藤稔(ふじみのり)」の掛け合わせで、大玉の黒ぶどうです。甘みと程よい酸味で、後味はサッパリとしています。皮ごとは食べられませんが、皮離れのよい、種なしのブドウです。
干しブドウ
マスカット
ポリフェノール以外にもビタミン、鉄、カリウムなどが含まれており、食物繊維も多く含まれています。