目次
ぎんなんを選ぶ
振ってコロコロ音がするものは避けましょう
ギンナンは殻の表面がなめらかで白いものが良いです。振って音がするものは実が未成熟で、殻が黒ずんでいるものは古くなっていることが多いので注意しましょう。
殻を割るときは必ずゴム手袋をして
晩秋になると神社の境内や、街路樹、公園などで黄色く紅葉したイチョウの木の下に、たくさんのぎんなんを見つけることができます。食べる際に種の殻を割って中身を取り出す時は、非常にカブレやすいので必ずゴム手袋をして、果肉が皮膚に触れないようにすることが重要です。
せき止めや、夜尿症の改善として漢方で利用
せきや気管支炎には、煎ったぎんなんを水煮したものを、頻尿(ひんにょう)、夜尿症には煎ったぎんなんを毎日 3~4 個食べるのがよいと言われています。
ぎんなんを保存する
長期保存する場合は、実だけを冷凍保存
殻のままの物は日持ちしますので、紙袋か新聞などに包んで冷蔵庫に入れておきます。時間が経つと、乾燥し実が縮んで硬くなり、実が緑から黄色に変わります。炒ったあと、薄皮がめくれにくくなり、傷んで中から汁が出てきます。長期間保存する場合は、殻を割り、中の実だけを塩茹でしてから小分けして冷凍保存します。
オリーブオイルで軽く炒め、塩コショウで食べるのも美味しいです。
食べるとモチモチとした食感が美味しいぎんなんは一粒で秋を感じます。
固い殻がレンジで温めるだけで取れ、フライパン不要で煎りぎんなんの出来上がり。
焼きぎんなん。炊き込みごはん、茶碗蒸しなどにも。
ぎんなんの豆知識
大人も子供もぎんなんの食べ過ぎに注意
ぎんなんには、炭水化物、カロチン、ビタミンC、カリウム、マグネシムなど栄養素が豊富です。栄養価が高いぎんなんですが、食べ過ぎてはいけません。食べすぎるとアルカロイドの毒成分が消化不良を起こさせるので要注意です。大人は 1 日 10 個、子供に食べさせるには特に注意が必要です。5 歳以上で多くても 5 個まで、5 歳以下には食べさせないようにしましょう。ぎんなんに含まれる有毒物質は、肝臓で解毒されるのですが、子供の場合はその解毒能力が発達していないため、中毒を発症しやすいのです。治療は、ビタミンB6 の注射により数時間で症状は消えるようですが、大人であっても、肝臓の解毒効果に個人差がありますので、食べ過ぎには注意しましょう。
ぎんなん
漢字の「銀杏」は、実の形が「杏(あんず)」似ている銀白色の実であることに由来し、「銀杏(ぎんなん)」と呼ばれるようになったと言われています。
オスの樹、メスの樹
イチョウの木には「雄(オス)」「雌(メス)」があり、実を付ける樹が雌(メス)で、実らない樹が雄(オス)です。自家受粉を避けるためにオス、メス株ごとに分かれています。雌雄異株(しゆういしゅ)と言います。キウイフルーツも同じ雌雄異株です。
独特の臭い
東京の神宮外苑、昭和記念公園、大阪城公園、北海道大学などイチョウ並木で有名な場所はたくさんあります。ぎんなん独特のあの臭いは、雌(メス)の木についている実の果肉の部分から出ています。街路樹などでは臭いのことがあるので、雄(オス)の樹のみを植樹しているところもあるようです。