ホウレンソウ

2020.11.02

時期:11 月~2 月
主な産地:千葉県、埼玉県、群馬県

ホウレンソウを選ぶ

根が太く赤いものを選ぼう

冬が旬のホウレンソウですが、冬は寒いので生育が遅くなります。遅くなると背丈が伸びなくなり、寒さに耐えるため茎が太くなったり根が太くなったりします。根の切り口が太いのは力強く成長しているホウレンソウです。根元の赤色はミネラル分・マンガンの色です。赤みが強いほど、甘みが強く栄養素も多くなるので、根元の色と大きさをチェックしましょう。ただし茎が太すぎると収穫が遅く育ちすぎている可能性もありますので注意しましょう。

葉っぱが厚いものを選ぼう

茹でるときも煮崩れしにくくなりますので、葉肉が厚く、ピンと張った新鮮なものを選びましょう。葉の中央を走る葉脈を中心に左右に折りたためるように対称であるもの、葉脈は等間隔でハッキリしているものがベストです。茎が適度に太く弾力性があり、根元に近い部分から葉が密集して、ボリュームのあるものを選びましょう。色が濃いほど栄養値も高いともいわれていますが、濃い緑より、薄い緑色の方が、えぐみがなくおいしいです。濃すぎる色は肥料による硝酸過多も考えられます。

茎が細くて短いものを選ぼう

茎が太いホウレンソウは成長しすぎている可能性が高いので避けましょう。茎も長いものは収穫期を過ぎ、成長しすぎている可能性があります。成長しすぎているホウレンソウはアクが強いので生食には不向きです。霜に当たったホウレンソウが甘くて美味しいといわれる理由は、気温がマイナス 2~3℃になるとホウレンソウ自身が凍結から身を守るため糖分を増し、寒さに耐えるからです。寒さに耐えるため、縦に成長せずに横に成長するので、寒じめホウレンソウは、横に広がった感じのホウレンソウです。

ホウレンソウを保存する

乾燥は大敵、寝かせた状態ではなく、野菜室に立てた状態で

湿らせた新聞紙で包んでから、またはホウレンソウを水にさらしたり、霧吹きで水をかけたりしてから新聞紙に包みます。次にポリ袋に入れ、口はふさがず(完全密封はしない)  冷蔵庫の野菜室で、葉を上に立てた状態で保存します。半分に切ったペットボトルに入れて立たせると上手に立ちますよ。このようにすることで、ホウレンソウの葉が乾燥するのを避け、元々土に植わっていた状態と同じようにして茎が曲がるのを防ぎます。冷凍保存する場合には、カットしてから茹でるのではなく、そのままで茹で、冷水にとり水気をしっかり切った後でカットし冷凍します。

ちぢみホウレンソウは、寒じめホウレンソウとも呼ばれ、糖度が通常のホウレンソウ(4~5 度)

冷凍ホウレンソウは茹でている時に加熱処理して冷凍してあるので、利用する際、加熱し過ぎに要注意です。

定番の胡麻和え。ホウレンソウのビタミン C と、胡麻のビタミン E と同時に食べることでより効果が高まります。

ホウレンソウが苦手な人でもポタージュにすると、エグミがとれ美味しくいただけます。野菜が得意でないお子様にも。

ホウレンソウの豆知識

ホウレンソウという名前

諸説ありますが、原産地であるペルシアを表す“菠薐(ポーリン)”が転じて“ホーレン”になったという説があります。日本へは江戸時代に中国から東洋種が渡来し、当時は唐菜(からな)、赤根菜と呼ばれていました。伊達政宗も食べたと云われています。19 世紀に西洋種が持ち込まれましたが、アクが強く、あまり普及しませんでしたが、大正末期から昭和初期にかけて、東洋種と西洋種の交配品種がつくられ、日本各地に伝わりました。

東洋種と西洋種の違い

ホウレンソウには東洋種と西洋種があるのをご存知ですか?葉先が三角でアクが少ないのが東洋種、葉先が丸く厚みがあり香りが強いのが西洋種です。胡麻和えやナムルは東洋種を、ベーコンと炒めて食べるなら西洋種を、また、最近ではアクを気にせずそのまま生で食べる事の出来るサラダホウレンソウなどの種類もあります。料理に応じて使い分けてみるのも楽しいですよね。

冬のホウレンソウ

ホウレンソウは緑黄色野菜の王様と言われるくらい、栄養価の高い野菜の一つです。特にβカロテン(βカロテンは体内でビタミンAに変換されます)とミネラルが豊富です。さらに、むくみ解消の成分であるカリウムや鉄分、根の赤い部分には骨の形成に使われるカルシウムやマグネシウムを含んでいます。

ホウレンソウの旬は 11-2 月で、この時期のホウレンソウは夏場のものと比べて栄養価が高いのが特徴です。寒さにさらされたものは繊維がやわらかくなり甘みも増します。ビタミンの量は、夏のホウレンソウの約 3 倍近くもあります。(夏のホウレンソウは成長が早く、栄養を蓄える前に収穫されるので)

家庭菜園

ホウレンソウの種はかたい殻に覆われているので、一昼夜水に浸してから撒くと 2 日くらいで発芽します。短時間でも良いので、流水に浸けるのもおススメです。(ホウレンソウの発芽率は他の野菜と比べ低いので、最初からかたい殻を取り除き、中の種を取り出した“ネーキッド種子”もあります。) そして収穫するときは早朝ではなく、夕方位がよいです。朝からたっぷりと太陽の光を浴び、光合成をして栄養をたっぷり溜めた状態で収穫しましょう。

広島ほうれんそう

「幻のホウレンソウ」と呼ばれ、一度絶えてしまった種を何年も種取りをし、再生して出来た伝統野菜です。ナッツの風味がして、生でも美味しいホウレンソウです。

赤茎サラダほうれんそう

一般的なホウレンソウに比べ、アクやエグミが少ないので、生でも食べることが出来るホウレンソウです。家庭菜園でよく栽培される品種です。

赤根ほうれんそう

生でもアクがなく、シャキッとパリッとそして甘いです。根の赤い部分は茹でましたが、さらに甘く、まるでビーツやフルーツのようです。

冬が旬のホウレンソウですが、冬は寒いので生育が遅くなり、背丈が伸びなくなり、寒さるに耐えるため茎が太くなります。
だから根の切り口が太いのは力強く成長しているホウレンソウですよ。また、根元の赤みが強いほど、甘みが強く栄養素も多いホウレンソウです。

【家庭菜園】赤根ほうれんそう

初挑戦した山形県の伝統野菜 赤根ほうれん草。寒さにあたり、とても甘く育ちましたほうれん草の糖度は高くて5度程度と言われますが葉、茎の部分の糖度は8.7度赤根ほうれん草の特徴である太くて赤い根っこの糖度はなんと16.8度❗茎は生でもアクがほぼ無く、シャキシャキでとんでもなく甘いです。

[ホウレンソウの育て方・栽培のポイント ]

学名:Spinacia oleracea /科名:アカザ科 /別名: /原産地:中央アジア /分類: /耐寒性:強/耐暑性:弱

 

栽培カレンダー

栽培カレンダー

特長

栄養素を多く含むホウレンソウ。ビタミン類やミネラル分の含有量は野菜の中でも ピカイチです。生育適温は15~20℃で、冷涼な気候を好み、暑さは苦手なので、秋まき・冬採りがおすすめです。

 

置き場所

日当たりと水はけの良い場所

 

水やり

発芽するまでは乾燥しないように水やりをします。

 

植えつけ

『今日から野菜 野菜を育てる土』、または水はけの良い培養土に、元肥として『今日から野菜 野菜を育てる肥料』を混ぜ込み、種まきをします。

 

肥料

追肥は間引き後の土寄せをしたら1週間に1回程度に『今日から野菜 野菜を育てる肥料』を与えます。

 

病害虫

害虫:アブラムシ

病気:特になし

 

ホウレンソウの育て方・栽培のポイント

本葉が見え始めたら間引きと土寄せを2回行います。高温に弱い野菜なので、秋植えがおすすめです。

気温が高いと、葉が黄色くなり枯れてしまったり、トウ立ちしてしまったりすることがあるので注意が必要です。

11月以降の寒い時期の栽培は、不織布をかけるなどして防寒をします。

種まき時期をずらせば長い間収穫することができます。

 

出典:HYPONeX 植物の育て方「ホウレンソウ」より

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