目次
- 1ブロッコリーを選ぶ
- 紫色がかったブロッコリーを見つけたら買いましょう!
- つぼみの部分がしっかり硬く閉じ、密集しているものを選びましょう
- 茎をチェック。ス(空洞)が入っていないかどうか確認を
- 2茎にも栄養がたくさん
- 「抗酸化ビタミン」A・C・Eが全部ある
- 茎の栄養
- 3ブロッコリーを保存する
- どうしてキッチンペーパーで包み、その上からポリ袋?
- 野菜室ではなく、チルド室で保存
- 4ブロッコリーの豆知識
- ブロッコリーとカリフラワー、先にできたのはどちらでしょうか?
- ブロッコリーもカリフラワーも祖先は同じ
- 最初は観賞用だったブロッコリー
- 茹でるよりも蒸す
- 5ブロッコリーは生で食べることが出来る?!
- 6ブロッコリーの洗い方
- おすすめしない洗い方
- 7いろいろなブロッコリー
ブロッコリーを選ぶ
紫色がかったブロッコリーを見つけたら買いましょう!
全体に緑色が濃いものを選びましょう。全体的に黄ばんでいるものや黄色くなったブロッコリーは時間が経ち、花が開き始めているものもあります。冬の寒い時期、紫色がかったブロッコリーを見かけたことありませんか?ブロッコリーは冬の野菜なので、露地栽培のものは寒さに耐えて成長します。その寒さから身を守ろうとして「アントシアニン」という抗酸化作用があるポリフェノールの一種を作ります。栄養価が高くなるだけでなく、ブロッコリー自体が糖分を溜めこみ甘くなります。ブロッコリーは茹でなくても食べることができますが、茹でると鮮やかな緑に戻りますので、見た目が気になる場合はさっと湯通ししましょう。またブロッコリーには小さな外葉が付いていることが多いです。外葉がしおれているものは鮮度が落ちているので避けるようにしましょう。
つぼみの部分がしっかり硬く閉じ、密集しているものを選びましょう
つぼみ部分の臭いもチェック!
ブロッコリーと言えば、つぼみ。つぼみが集まった花蕾が盛り上がってこんもりしているものを選びましょう。ブロッコリーを横から見てキレイな「ドーム型」になっているものがおススメです。小さめのつぼみ同士の間隔がぎゅっと詰まっていて、つぼみがしっかり硬く閉じ、密集しているものを選びましょう。日が経つと、つぼみ同士の隙間が空き、つぼみが柔らかくなり、色も黄色くなり、花が咲き始めます。ブロッコリーは花が咲いても食べることはできますが、味は落ちます。
ブロッコリーを横から見た時に、つぼみ部分の臭いもチェックしましょう。ごくまれにですが、変な臭いがするブロッコリーがあります。これはブロッコリーに含まれる辛味成分の「イソチオシアネート」です。貯蔵状況、配送状況が良くない場合に発生することがあります。できればその臭いがないブロッコリーを選びましょう。
茎をチェック。ス(空洞)が入っていないかどうか確認を
ブロッコリーは鮮度が落ちやすいので、劣化を防ぐため茎がしっかり残っているものがお ススメです。また、切り口がみずみずしく、色が黒ずんでいないもの、茎にス(空洞)などがないものがおススメです。ス(空洞)が入るのは、夏の暑い時期に収穫された場合や、生育後 半に雨が多かったりすると、ブロッコリーが急激に成長し、ひずみとしてス(空洞)が出来たり、肥料のやりすぎなどが原因として考えられます。ス(空洞)が入っているブロッコリーの茎を見ると、皮が厚くスジ張っているのが特徴です。できれば茎が太いブロッコリーを買い ましょう。太い茎は隅々に栄養が行き渡り、甘みも強くなります。逆に茎が細いと、成長途中で収穫されたものの可能性があります。大ぶりのものが美味しいブロッコリーです。
茎にも栄養がたくさん
「抗酸化ビタミン」A・C・Eが全部ある
ブロッコリーはβカロテン(体内ではビタミンAに変換)を多く含み、ビタミンCはレモンの約2倍、ビタミンEはニンジンの約6倍も含まれています。
またスルフォラファンをはじめ約200種類もの「ファイトケミカル」も含まれています。
※ファイトケミカル
体内の老廃物や有毒物質を解毒する作用、紫外線などから発生する活性酸素を除去する抗酸化作用を持つもの。
茎の栄養
捨てがちなブロコッリーの茎ですが、花を咲かせるための栄養分があります。茎にはつぼみ同様、ビタミンCやβカロテン、葉酸が豊富に含まれていますが、特にカリウム、カルシウム、糖分は普段食べているつぼみ部分よりも茎の部分の方が豊富に含まれています。特に糖分はつぼみの部分の2.5倍含まれています。アメリカでは栄養価の高さと食べやすさが人気で、茎だけを細切りにしたものも売られているほど、人気の食材です。
茎は簡単に皮がむけます
▶茎を縦半分に切り、ラップをして500Wで2分程度電子レンジでチンするだけで簡単にむけます
ブロッコリーを保存する
どうしてキッチンペーパーで包み、その上からポリ袋?
ブロッコリーもエチレンガスを出します
ブロッコリーは日もちがせず、黄色く変色しやすいので、出来るだけ早く食べきりましょう。生のまま保存する場合は、周りについている葉を取り除き、軽く湿らせた、新聞紙かキッチンペーパーで包み、その上からラップ、またはポリ袋に入れてチルド室で立てて保存します。リンゴ、メロン、アボカドはエチレンガスを多く放出する野菜として有名ですが、実はブロッコリーもエチレンガスを多く放出します。エチレンガスは他の食材を劣化させますので、そのまま入れて、冷蔵庫で放出させないようにしましょう。
できれば購入後 2 日以内には茹でてしまいましょう。茹でるときに一つまみ塩を入れて茹でたものをタッパなどの密封容器に入れて冷蔵庫で保存します。保存の際は、しっかりと水気をとるのがポイントです。一度茹でてしまうと、傷みやすくなるため早めに食べるようにしましょう。
野菜室ではなく、チルド室で保存
ポイントは【呼吸】を抑える
食べている部分は花を咲かせる「つぼみ」です。ブロッコリー1房には約7万のつぼみがあるといわれており、その7万のつぼみが呼吸をするので、鮮度が落ちやすい野菜という訳です。また、ブロッコリーはエチレンガスを多く放出する野菜です。温度約0度で設定されているチルド室で保存すると、呼吸(ガスの放出)が抑えられるので、より長く保存することが出来ます。スーパーや八百屋さんなどで、氷がたくさん入った発泡スチロールの中でブロッコリーが売られているのは、呼吸(ガス)を抑えるという理にかなっています。
スティックセニョールは、キャベツの仲間のカイランとの掛け合わせ品種です。柔らかい茎ごと楽しめます。当初「ブロッコリー二」という名前で売り出したところ、アメリカでブレイクし、日本では「スティックセニョール」という名で再発売しました。
ブロッコリースプラウト。ブロッコリースプラウトには、ビタミンC やβ-カロテン、カルシウム、葉酸、食物繊維などを多く含んでいます。特に注目すべきは「スルフォラファン」という解毒作用や抗酸化作用のある成分です。
紫ブロッコリー。花蕾が紫色のブロッコリーです。
ブロッコリーは花のつぼみの集まりを食べています。収穫をせずにいると、そこから黄色い花が咲きます。ブロッコリーはアブラナ科の植物ですので、その花はアブラナの花そっくりの花です。花も食べることが出来ますよ。少し苦いですが。。。
ブロッコリーの豆知識
ブロッコリーとカリフラワー、先にできたのはどちらでしょうか?
正解は「ブロッコリー」です。
カリフラワーはブロッコリーが突然変異して出来たものです。
ブロッコリーもカリフラワーも祖先は同じ
ブロッコリーとカリフラワーって似ていますよね。緑がブロッコリーで、白いのがカリフラワーです。似ているのは、両方とも同じ祖先をもつ野菜だからなのです。ブロッコリーの原産地は地中海沿岸で、野生のキャベツを品種改良して生まれたものといわれています。キャベツの原種が交雑を繰り返すことでブロッコリーへと発達したと考えられています。色の白いカリフラワーはブロッコリーが突然変異したものだといわれております。(キャベツやブロッコリー、カリフラワー、コールラビなどはケールを先祖とするアブラナ科の野菜です。)
最初は観賞用だったブロッコリー
ブロッコリーが日本に入ってきたのは、明治時代の初期頃ですが、当初は観賞用として珍重されていました。それが食用として急速に一般に広まったのは1980 年代で、比較的新しい野菜のひとつです。日本の主な産地は、北海道、愛知県、埼玉県、香川県など。世界での主要生産国は、中国、インドが全体の約 70%以上を占め、次にスペイン、メキシコ、イタリアなどが続きます。ブロッコリーの語源は、「茎」という意味のイタリア語「ブロッコ」から。日本では「ミドリハナヤサイ」、フランスでは「アスパラキャベツ」、イギリスでは「イタリアンアスパラガス」と呼ばれています。
茹でるよりも蒸す
ブロッコリーの栄養を逃がさないためには、茹でるより蒸し炒めがおススメです。茹でるとブロッコリーの栄養素がお湯に流れてしまいますが、蒸せば栄養素はあまり逃げません。茹でるよりも蒸す方が調理時間も短いのでおススメです。
火をかける前の鍋やフライパンにブロッコリーと塩をひとつまみ入れ、オリーブオイルを入れ、水を大さじ 2 杯程度入れてフタをしてください。強火で 2~2 分 30 秒程度加熱し、火を止めたら余熱で少し蒸らして出来上がりです。
ブロッコリーは生で食べることが出来る?!
ブロッコリーはつぼみ、葉、茎(茎は皮を取り除く)の全て生で食べることができます。海外ではサラダにして生で食べることも多いです。
ただし、食べる前にはブロッコリーをきちんと洗うようにしましょう。特につぼみの部分は目に見えにくい小さな虫が入り込んでいることもあります。
ブロッコリーの洗い方
おすすめしない洗い方
ブロッコリーの表面は植物自体が分泌する「ブルーム」によって守られています。ブルームとは、野菜や果実の水分蒸発を防ぎ、病気などから実を守る天然由来の成分です。だから、流水で直接洗っても水を弾いてしまいます。
小分けに切ってから、水を張ったボウルで洗うのは栄養が切り口から流れるので、小分けにしないようにしましょう。
いろいろなブロッコリー
【スイートフラワー】
ブロッコリーとカリフラワーの交配で出来た野菜です。同じ交配でロマネスコ もありますが、ロマネスコとは形が少し違います。ほのかな甘みがあり、火を通すとさらに色鮮やかになります。
【ロマネスコ】
ロマネスコの最大の特徴はフラクタル(自己相似)と呼ばれる幾何学の構造になっている「花蕾(からい)」の姿です。全体でも螺線形ですが、1つ1つの塊を見ても螺線形です。かつては「悪魔の野菜」とも云われていました。
ブロッコリーのポタージュスープもお手軽にできるメニューです。
【ケロッコ】 香川県産
ケールとブロッコリー掛け合わせの新種野菜です。 キャベツの原種であるケールは青汁の原料として有名で、栄養価も高いですが、少し苦味が気になる方もいるかもしれません。 ケロッコはクセがなく、食べやすいです。 茹でただけで甘味があり、茎はシャキッとしていて美味しかったです。
【スカーレットダンス】
花蕾の紫が美しい茎ブロッコリーです。茎は柔らかく、甘みとコクがあります。
※ウィンタードームという品種のように、品種によってはアントシアニンレスと言い、紫色になりにくい品種もあります(紫色になることで買い控えされるのを防ぐために、紫色になりにくい品種が開発されました)