セロリ

2020.11.21

主な時期3 月~5 月
主な産地 長野県、静岡県、福岡県

セロリを選ぶ

茎が白いものは軟らかく、緑のものは香りが強い

茎の部分が肉厚で丸みがあり、みずみずしいものを選びましょう。筋が縦にはっきりと入っているもの。茎の筋と筋の間の果肉が盛り上がっているもの、葉が青々としてシャキッとしているものが良いです。香りが強いのが新鮮な証拠です。表面に傷や、切り口に「ス」が入っていないかチェックをしましょう。一般的に茎が白いものは軟らかく、緑のものは香りが強いです。

セロリはとても温度管理が必要な野菜

温度管理に気をつけなければならないセロリの収穫は、深夜 0 時頃から朝にかけて、暗がりのなかヘッドライトをつけながら行われます。気温が上がるとセロリの水分が抜けてしまうため、夜収穫されたセロリを朝のうちに出荷します。栽培中も花を咲かせないよう温度管理に気をつけて栽培する必要がある野菜です。

長野県の生産現場では「セルリー」と呼びます

セロリの和名は「オランダ三つ葉」、また、加藤清正が持ち帰ったという説があり「清正人参」ともよばれています。日本で商用生産が最初に始まった長野県松本市では「セルリー」と呼ぶ慣習が。それは英語で書くと「celery」で、これをフランスなまりで読むと「セルリー」となるからです。

セロリを保存する

乾燥に弱いので注意しましょう

葉に栄養や水分を取られてしまうので、葉と茎の間の節で切り分け、乾燥しないようラップで包んで、冷蔵庫の野菜室で立てた状態で保存します。茎は単体にするよりも株の状態のままの方が長持ちします。茎は水を入れたコップにさして保存しても大丈夫です。

セロリの葉に多く含まれる香り成分「ピラジン」には、血行を促進し、血流改善の効果がありますので捨てずに食べましょう。また、代謝を促すカロチンも豊富に含まれていますので、サラダに入れたり、炒めて食べると良いですよ。

セロリのすじ取りは、茎の根元に包丁を入れてすじを起こし、手前に引けば簡単にとり除くことが出来ます。

セロリの栄養素は加熱にも強いので、炒めたり揚げたりしても栄養素が失われにくいです。

独特の香りとシャキッとした歯触りを楽しむことが出来るマリネ。

セロリの豆知識

セロリのあの独特の香り、あの香りにこそ、色々な効果効能があります

セロリの独特の香りは「アピイン」、「セネリン」という成分によるもので、痛みを沈める作用がありますので、頭痛やイライラを和らげてくれる効果があります。

香りだけでないセロリの栄養

香りだけではなく、身体に必要なβカロテン、ビタミン B 群、C、E がバランスよく含まれています。体内の余計な塩分を出して、むくみを防ぎ、血圧の上昇を抑える働きがあるカリウム。キュウリやスイカに多く含まれるイメージですが、セロリに含まれるカリウムはそれらの倍以上も含まれています。また、胃腸の粘膜を保護・修復してくれるビタミン U(キャベジン)も含まれているため、夏場の食欲不振や二日酔い、ストレスからの胃痛などにも力を発揮してくれます。

欧米では薬用、古代エジプトでは儀式に使用

独特の強い香りは肉の臭みを消す働きがあるので、欧米では臭い消しや薬用として利用されてきました。また古代エジプトでは悪臭を取り除くとしてセロリの精油を使用したり、ミイラの首飾りに利用されてきました。

流通している大半の種類は「中間種」セロリ

セロリの品種は葉の色によって、ホワイトセロリ(白色種)、グリーンセロリ(緑色種)、セロリ(中間種)に分けられます。セロリが人気の欧米は加熱して食べることが多いので、香りが強い「緑色種」が中心です。日本では以前は香りの少ない白色種が人気でしたが、最近は茎が肉厚で太く、繊維が少なく程よい香りの「中間種」が大半を占めています。

「神様」の遺志を受け継ぐセルリー

「博士ちゃん」というテレビ番組でもご紹介させて頂きましたが、セルリー(セロリ)栽培の先駆者で「セロリの神様」といわれた故・伊藤仁太郎氏のもとでセルリー(セロリ)栽培を学んだ方々が、「前進会」というグループでセルリー(セロリ)を栽培されています。爽やかな香りで歯ごたえが良く、甘みが強いセロリです。香りが苦手だという方も、生で食べることが出来るかもしれないセロリ、是非お試しください。岩井洋菜前進会(茨城県 坂東市)のセロリです。

関連する記事