知っているようで知られていない野菜のひみつ
2020.11.10
紫色がかったブロッコリー
ブロッコリーは冬の野菜なので、露地栽培のものは寒さに耐えて成長します。
その寒さから身を守ろうとして「アントシアニン」という抗酸化作用があるポリフェノールの一種を作ります。
栄養価が高くなり甘くなりますが、紫色がかったブロッコリーになります。冬のブロッコリーは紫色がかったものを選ぶのがおススメです。
白菜の黒い斑点は食べても大丈夫?
白菜の黒い斑点は、白菜のポリフェノールが「生理障害」で表面に出てきたものです。
黒い点々なので「ゴマ症」と呼ばれていますが、虫や病気、カビなどではなく、栄養過多や天候不順など、白菜のストレスから起こります。食べても体に何の害もありませんが、気になる場合は、黒い部分をそぎ落とすと大丈夫です。冷蔵庫での保管が長くなると、低温が続くことが原因で「ゴマ症」が出る場合もあります。
シイタケの旬は春と秋の 2 回
キノコは秋というイメージが強いので、シイタケも秋が旬と思われがちですが、旬は春と秋の 2 回あります。秋に収穫されたシイタケは「秋子」と呼ばれ、春のシイタケは「春子」と呼ばれます。「秋子」は香りが良く、「春子」は寒い冬を耐え、旨みを蓄えているシイタケです。「春子」は「秋子」に比べ柄が短く、全体的に肉厚です。
マッシュルームのカサの裏が黒い
カサの裏のヒダが黒くなっているものは、傷んでいるのでなく、成熟した証拠です。
問題なく食べることができ、欧州ではむしろカサの裏が黒い方が人気があります。
リンゴにワックス?
リンゴの表面が少し油っぽく、ぬるぬるしているものがあります。
よくワックスが塗られていると勘違いされるケースですが、これはリンゴそのものから生成される成分で、リンゴ自身が持つ「ロウ物質」です。保温や水を通さない役目があります。
自然のものなので安心して食べることができますし、ぬるぬるツヤツヤしている方が美味しいリンゴです。
ネギの表面に白い粉状のものが付いている
白い粉を吹いているように見えますが、これは「ブルーム」と呼ばれる植物由来の物質です。
水分の蒸発を防ぎ、病気や乾燥から守る成分です。もちろん食べるのに問題はなく、このブルームがきちんと付いているものは、健康に育っている証拠です。
いかがでしたか?
今後、“きゅうりは曲がっているのが美味しい” や “虫に喰われている野菜は美味しい” などよく聞く話についても検証していきたいと思います!