「ブロッコリー」と「カリフラワー」って似ている? 似ていない?

2020.11.27

ブロッコリーとカリフラワーって似ていますよね。緑がブロッコリーで、白いのがカリフラワーです。似ているのは、両方とも同じ祖先をもつ野菜だからなのです。

 

ブロッコリーの原産地は地中海沿岸で、野生のキャベツを品種改良して生まれたものといわれています。キャベツの原種が交雑を繰り返すことでブロッコリーへと発達したと考えられています。

 

色の白いカリフラワーはブロッコリーが突然変異したものだといわれております。(キャベツやブロッコリー、カリフラワー、コールラビなどはケールを先祖とするアブラナ科の野菜です。)

 

ブロッコリーが日本に入ってきたのは、明治時代の初期頃ですが、当初は観賞用として珍重されていました。それが食用として急速に一般に広まったのは、1980年代で新しい野菜のひとつです。

 

日本の主な産地は、北海道、愛知県、埼玉県、香川県など。世界での主要生産国は、中国、インドが全体の約70%以上を占め、次にスペイン、メキシコ、イタリアなどが続きます。

 

ブロッコリーとはイタリア語で「枝」を意味しています。日本では「ミドリハナヤサイ」、フランスでは「アスパラキャベツ」、イギリスでは「イタリアンアスパラガス」と呼ばれています。

紫色がかったブロッコリーを見つけたら買いましょう!

冬の寒い時期、紫色がかったブロッコリーを見かけたことありませんか?

ブロッコリーは冬の野菜なので、露地栽培のものは寒さに耐えて成長します。その寒さから身を守ろうとして「アントシアニン」という抗酸化作用があるポリフェノールの一種を作ります。栄養価が高くなるだけでなく、ブロッコリー自体が糖分を溜めこみ甘くなります。

ブロッコリーは茹でなくても食べることができますが、茹でると鮮やかな緑に戻りますので、見た目が気になる場合はさっと湯通しすれば大丈夫ですよ。

 

お店でブロッコリーを選ぶ時、基本的には全体に緑色が濃いものを選びましょう。全体的に黄ばんでいるものや黄色くなったブロッコリーは時間が経ち花が開き始めているものもあります。

またブロッコリーには小さな外葉が付いていることが多いです。外葉がしおれているものは鮮度が落ちていることが多いので新鮮さの目安にしましょう。

つぼみの部分がしっかり硬く閉じ、密集しているものを選びましょう

ブロッコリーと言えば、つぼみ。つぼみが集まった花蕾が盛り上がってこんもりしているものを選びましょう。

ブロッコリーを横から見てキレイな「ドーム型」になっているものがおススメです。小さめのつぼみ同士の間隔がぎゅっと詰まっていて、つぼみがしっかり硬く閉じ、密集しているものがいいですよ。日が経つと、つぼみ同士の隙間が空き、つぼみが柔らかくなり、色も黄色くなり、花が咲き始めます。ブロッコリーは花が咲いても食べることはできますが、味は落ちます。

 

ブロッコリーを横から見た時に、つぼみ部分の臭いもチェックしましょう。

ごくまれになのですが、変な匂いがするブロッコリーがあります。これはブロッコリーに含まれる辛味成分の「イソチオシアネート」です。貯蔵状況、配送状況が良くない場合に発生することがあります。できればその匂いがないブロッコリーを選びましょう。

茎にも注目してあげてください。

できれば茎が太いブロッコリーを買いましょう。
太い茎は隅々に栄養が行き渡り、甘みも強くなります。逆に茎が細いと、成長途中で収穫されたものの可能性があります。
大ぶりのものが美味しいブロッコリーです。また、捨てがちなブロコッリーの茎ですが、花を咲かせるための栄養分があるので、つぼみ部分よりも栄養価が高いのです。
茎も一緒に食べましょう。

ブロッコリースプラウト

ブロッコリースプラウトには、ビタミンCやβ-カロテン、カルシウム、葉酸、食物繊維などを多く含みます。

特に注目すべきは「スルフォラファン」という解毒作用や抗酸化作用成分です。よく噛んで細胞を壊すことでよりよく「スルフォラファン」吸収できます。

ブロッコリーの保存は一工夫を

ブロッコリーは日もちがせず、黄色く変色しやすいので、出来るだけ早く食べきりましょう。
生のまま保存する場合は、周りについている葉を取り除き、軽く湿らせた、新聞紙かキッチンペーパーで包み、その上からラップ、またはポリ袋に入れて野菜室で立てて保存します。
できれば購入後2日以内には茹でてしまいましょう。
茹でるときに一つまみ塩を入れて茹でたものをタッパなどの密封容器に入れて冷蔵庫で保存します。保存の際は、しっかりと水気をとるのがポイントです。
一度茹でてしまうと、傷みやすくなるため早めに食べるようにしましょう。

どうしてキッチンペーパーで包み、その上からポリ袋?

リンゴ、メロン、アボカドはエチレンガスを多く放出する野菜として有名ですが、実はブロッコリーもエチレンガスを多く放出します。エチレンガスは他の食材を劣化させますので、そのまま入れて、野菜室で放出させないようにしましょう。

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