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芽キャベツを選ぶ
芽キャベツって?
「芽キャベツ」とは別名「子持甘藍(こもちかんらん)」ともいい、直径が 3~4cm ほどのミニキャベツです。キャベツがまだ大きくならないうちに収穫したもの、と思っている方がいるかも分かりませんが、キャベツと芽キャベツは同じアブラナ科の野菜ですが、異なる野菜です。ですから、芽キャベツが成長してもキャベツのように大きくはなりません。芽キャベツは一株から伸びた茎の側面に生える「わき芽」が結球したもので、一株で 50 個程度、ミニシュークリームのような形が鈴なりに実ります。
色が鮮やかで大きさや形がそろっているものを選ぼう
きれいな緑色をしていて葉に張りがあり、固くしっかりと巻いていそうな物を選びます。持つとずっしりと重みを感じるものがよいです。みずみずしさを感じるものを選び、葉が枯れていたり根元の切り口が黒ずんでいるものは避けたほうがよいでしょう。スーパーなどでは芽キャベツを複数個で袋詰めされていますが、できるだけ大きさや形が揃っているものを選びましょう。1~2 月の芽キャベツは寒さにあたり甘みが増しています。
どうやって食べるの?
キャベツとは違い、堅く少し苦味もあるので加熱調理するのが基本です。芽キャベツはキャベツに比べてアクが強いため、下茹でなどの処理が必要ですが、シチューなどの煮込み料理の場合は、そのまま煮込んでしまうので下茹では不要です。新鮮な芽キャベツの場合、加熱することで苦味よりも甘みを引き出しますので、新鮮な芽キャベツを探しましょう。苦みが気になる場合、根元に入れる十字の切れ込みを少し深めに入れたり、長めに加熱すれば苦味がやわらぎます。
芽キャベツを保存する
用途が決まっていない場合は、とりあえず下茹でして保存
芽キャベツは、鮮度が落ちやすいので、買ってきたら湿らせたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫に保管しましょう。キッチンペーパーを毎日取り替えるようにすれば一週間程度は持ちます。冷凍保存する場合は、一度固めに茹でてから小分けして冷凍します。使う場合は自然解凍してから使うようにしましょう。
芽キャベツは全国の 9 割を静岡県で生産しています。
緑以外に、紫や赤系の芽キャベツもあります。
日当たりや風通しを良くするために、「葉かき」が必須。
芽キャベツとケールを交配した「プチヴェール」。
芽キャベツの豆知識
すごく小さいのに、普通のキャベツよりも栄養価が高い
キャベツもビタミン C が豊富で、免疫力を高めて風邪を予防したい冬場には積極的に食べたい野菜のひとつですが、芽キャベツには、その 4 倍ものビタミンC が含まれています。レモンと比べても 1.5 倍以上もの量です。体内で全身の粘膜を構成する上皮細胞の形成に欠かせないビタミン A になるβカロテンはキャベツの 7~10 倍、ビタミン K はキャベツの 2 倍含まれています。葉酸の含有量は野菜のなかでもトップクラス。むくみを改善してくれるカリウムなども含まれています。他の栄養分としては、緑黄色野菜の色素であるカロテノイドの一種である「ルテイン」が多く含まれています。このルテインは、抗酸化作用が強く、ガンの予防に効果的と言われています。また近年、芽キャベツを含むアブラナ科の野菜が多く持っているとされているイソチオシアネートが、ガン予防にとても役立つ事がわかりました。
アメリカ合衆国大統領
芽キャベツは第三代アメリカ合衆国の大統領トーマス・ジェファーソン(2 ドル札の肖像画に描かれている方です)が大統領退任後に栽培をはじめたことを契機に一気にアメリカに普及したと云われています。
あまり知られていませんが、芽キャベツはまさに栄養の塊のような野菜なのです!