大根サラダは辛くないのに、大根おろしは辛い
2021.11.24
鍋、おでんなど、寒い冬に大活躍の大根。
でも、知っていましたか? 大根はカラダを冷やす働きがあるということを。
目次
「大根」の原産地は諸説ありますが、地中海沿岸地方原産、エジプトで広く栽培され、その後中央アジアや中国に伝わったと言われています。
暑い国出身の大根は多くの水分を含んでいるため、体を冷やす作用があります。
生で食べると大根も白菜も身体を冷やす働きがありますが、加熱をして食べることが多いので、身体が温まるのです。
「余分な水分を抜く」って、どうするの?
菊芋、ごぼうに含まれている「イヌリン」を摂ると
利尿作用を促進され、余分な水分を出します。
みぞれ鍋の大根おろしは辛くない
大根おろしの辛さは「イソチオシアネート」という辛味成分
イソチオシアネートは血液をさらさらにする作用、解毒作用などが期待でき、生の状態で食べると効力が強く発揮します。
生の状態の大根に含まれている「ジアスターゼ」には消化を助ける役割があります。
ジアスターゼは熱に弱く空気に触れると効果が低下するので、食べる直前に大根をすりおろすようにしましょう。
大根をサラダで(生食で)食べても辛みを感じないのに、 どうして大根おろしにすると辛みを感じるのか?
大根はすりおろされ、細胞が壊れると化学反応が起き、イソチオシアネートを発生します。
イソチオシアネートは揮発性なので、大根をおろして5分程度で辛さはピークとなりますが、その後辛さは減少します。30分もするとほぼ辛みは抜けている状態です。熱を加えても辛みは飛んでいきます。
大根おろしにレモン果汁をプラスすると、
イソチオソアネートの量が増えます。
加熱したら辛みが飛んでいく。 栄養も飛んでいくの?
「イソチオシアネート」は生の状態で強い効力を発揮。
でも、加熱すると辛みとともに殺菌力も低下。
辛いのを我慢してでも、大根おろしを食べた方がカラダには良いのか。。。
加熱をすると、逆に抗酸化作用が強くなります。
そして、食物繊維(ペクチン)は熱に強いので、加熱後も腸内環境の改善やデトックス効果が期待できます。
生で食べるのが正解、加熱して食べるのが正解、ということはありません。
大根の酵素パワー
アミラーゼ (デンプン分解酵素)
大根おろし
おろしそば
からみ餅
プロテアーゼ (タンパク質分解酵素)
タコを大根おろしで揉み洗うと、タコが柔らかくなります。
少々硬い肉も大根おろしに漬けると柔らかくなります。
リパーゼ (脂肪分解酵素)
おろしハンバーグや天ぷらに薬味的に使用します。
「身体は余分な水分が溜まることで冷える」ので、
身体を温めるには余分な水分を抜くことで冷えることを防ぎます。