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産地リレー
日本列島は南北に長いので、同じ野菜や果物でも産地リレーにより、産地を替えながら僕たちの食卓に並びます。
例えばオクラ。南の鹿児島では6月に本格的なシーズンを迎えますが、神奈川では7月に本格的なシーズンに入ります。
旬には「走り」、「盛り」、「名残り」と3つの時期に分けることが出来、この時期、鹿児島のオクラは旬の「名残り」の時期のものですが、神奈川では旬の「盛り」のものだったりします。
野菜の場合「名残り」の時期のものは水分含有量が少なくなる分、少しかたくなりますが、味は凝縮され濃くなります。
そういうことをイメージしながら野菜を食べ比べてみるのも楽しみの1つです。
オクラを選ぶ
【クイズ】どちらのオクラを選びますか?
①産毛がびっしりと生えていて小ぶりなもの
②大きくて硬く、しっかりとしているもの
正解は ①産毛がびっしりと生えていて小ぶりなもの
産毛がびっしりと生えているものは鮮度が非常に良い証拠です。時間の経過とともに産毛が落ちてきます。
また、大き過ぎると育ち過ぎて苦味が出てきますので、小ぶりのものを選ぶようにしましょう。柔らかい弾力があるものが美味しいです。
・産毛がびっしりあるもの
オクラの表面には白い産毛のようなものが生えていますが、この産毛がしっかりしているものは新鮮な証拠です。
・鮮やかな緑色のものがいい
新鮮なものは鮮やかな緑色をしています。
・ヘタの切り口がシャキっとしているもの
切り口や部分的に茶色くなっている物は収穫から少し時間が経っている可能性が高いです。
オクラを保存する
「オクラは冷蔵庫に入れない」
暖かいところで採れる野菜なので寒さに弱く、5度以下になると低温障害で黒く変色してしまうことがあります。適温は10度前後で、夏なら新聞紙などでくるんでから、ヘタの部分を下に向け、立てた状態で野菜室に入れ、冬なら冷蔵庫に入れずに冷暗所で保存しましょう。
オクラにストレスがかからないように、オクラが畑で育っているのと同じ状態で保存しましょう。
切った物は傷みが早いので2-3日以内に食べきりましょう。タッパーやジップロックに入れて冷蔵庫に入れておきます。
保存する際はオクラを水で洗わないようにしましょう。
洗ってしまうと黒く色が変わってしまうこともありますので、使用前に洗うようにしましょう。
日持ちしない野菜なので、長期保存するのであれば、冷凍保存が適しています。
オクラの代名詞『ネバネバ』
ネバネバ食材の代表格であるオクラのネバネバパワーは夏バテ予防に効果があります。
こネバネバ(ペクチン)には胃腸の粘膜を保護し、血糖値の上昇を抑える働きがあるので糖尿病の予防にも期待されています。
ペクチンは水溶性の食物繊維
ネバネバ成分ペクチンは水溶性の食物繊維です。
善玉菌のエサにもなり、胃腸の調子を整え、免疫力向上にもなりますが、茹でることでペクチンが流れてしまうので、茹でずにお湯をかけ流し、青臭さをとる方法もあります。
大きなオクラの方がお得感はありますが、栄養をできるだけ損なわないようにするために、小ぶりなものを生で食べるというのがおすすめです。
花も食べることができる
アオイ科のオクラはハイビスカスに似た花をつけとても美しいです。花にもオクラの香りと粘りがあります。
生でも食べることが出来、天ぷらも美味しいです。もちろん料理の飾りとしても最適です。
「花オクラ」はオクラの花と似ていますがオクラの花ではなく、オクラとは別の品種の「トロロアオイ」です。
赤オクラ
栽培時の注目点
オクラを育てている時、追肥のタイミングなどの目安として「葉」に注目してください。
葉の切れ込みがほとんどない大きい葉ならば、樹勢は「強」です。
葉の切れ込みが大きく小さい葉ならば、樹勢は「弱」です。
また生長点から3節以内の上の方で花が咲いている場合も樹勢は「弱」です。