野菜の栄養を逃さない
2022.09.08
生で食べた方がいい野菜、加熱することで栄養価の高まる野菜、切り方や保存の仕方でも野菜の栄養を逃さない方法があります。栄養について考えるので、この方法がベストではないです。料理は見た目もとても大事だからです。
生で食べる
野菜の持っている栄養を外的要因で失うことなく摂取することが出来ます。
茹でて食べる
水溶性ビタミンの「ビタミンC」や「ビタミンB1」「ビタミンB2」、水に流れ出やすいカリウムなど茹でた時に流出することがあります。野菜を茹でると栄養素が無くなるのではなく、水溶性のものなどが流出しやすくなるだけです。ゆで汁をソースやスープに利用すれば、流出した栄養素も吸収することが出来ます。加熱することで野菜のボリュームが減り、たくさんの量を食べることができます。
電子レンジで加熱
短時間の加熱で栄養素が分解されにくいメリットがあります。「食物繊維」は生でも加熱しても変化なしです。加熱することで食物繊維が柔らかくなり、食べやすくなることもあります。
炒める
野菜に含まれるビタミンなどの栄養素の多くは脂溶性なので、油を使用して炒めると体内に吸収しやすい場合もあります。
切り方・保存方法
調理方法に注目されがちですが、野菜の切り方にも注目です。例えば、皮を剥くのか、皮ごと食べるのか、大きく切るのか、細かく切るのかによっても変わってきます。そして野菜の保存方法も忘れてはいけません。全て冷蔵庫で保存するのが良いとは限りません。
生で食べるのをおすすめの野菜
タマネギ
目が痛くなる原因の「硫化アリル」は血液をサラサラにする効果があります。動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞などの生活習慣病や高血圧の予防に期待できます。硫化アリルにはさまざまな種類があり、その代表がアリシンです。タマネギを切った後、15分から30分程度放置してください。そうすると化学反応が起きアリシンが増えるだけでなく、辛み成分が揮発するので、生で食べやすくなります。タマネギの繊維に対して直角に、細かく切るほど化学反応が起きやすくアリシンが増えます。
加熱して食べるのをおすすめの野菜
トマト
トマトに含まれているリコピンは美肌効果や、二日酔いを覚ます効果、日焼けを防止する効果があり、疲労回復などにも優れていると言われています。加熱することで細胞壁が壊れ、リコピンが流出しやすくなり、リコピンは脂溶性なので、油と一緒に調理するとさらに吸収率が高くなります。
ニンジン
ニンジンに含まれているβカロテンは、熱に強く生で食べるよりも、加熱して食べる方が吸収率が高まります。ジュースやスムージーにする場合、生のニンジンから作るよりも、茹でたニンジンで作る方がβカロテンの吸収率が良いことが分かっています。
野菜の持っているすべての栄養素を摂取できると一番良いですが、それはとても難しいことです。今回、トマトでは「リコピン」、ニンジンでは「βカロテン」に注目していますが、加熱することで熱に弱いビタミンCは摂ることが出来ません。タマネギも絶対に生で食べなくてはいけない、ということではないです。1回の食事ですべての栄養をカバーするのは難しいですが、1日3度の食事、多くの種類の野菜や肉、魚などを食べることでそれらをカバーできればと思います。