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栽培しやすい「向陽二号」
今年はタキイ種苗の「向陽二号」という品種のニンジンを育てました。
向陽二号は耐暑性と晩抽性に優れているので、家庭菜園や初心者に栽培しやすいニンジンです。
※晩抽性とは、抽台(ちゅうだい)が遅い、抽台しにくいということで、つまりとう立ちしにくいということです。
とう立ちすると、花を咲かせて種をつくることにエネルギー(栄養)を使ってしまうので、食べている部分の栄養が抜け、風味が落ちてしまいます。
土作りのポイントは、肥料よりも石灰を入れることです。
土が酸性の場合、ニンジンの成育が遅れることがありますので、事前に石灰を入れ中和しておきましょう。
【家庭菜園】芯の細いニンジンを育てたい
石灰に関しては
この時期に栽培スタートできるおススメ野菜
ニンジンはセリ科で、“競り科”ともいわれるくらい、種がお互いに競い合うようにすると発芽しやすいです。
土(畝) が乾燥している場合、播種前に土(畝)に水やりをしておきます。ニンジンの種は吸水力が弱いので、発芽まで土を湿らせておきます。
ニンジンの種は発芽率が低く、発芽したら半分は成功といわれるほど、発芽が難しい野菜です。ニンジンの場合、種子をコーティング加工(ペレット種子、フィルムコート種子など)して発芽率をよくした種子などもありますので、種子の袋の記載事項をよくご確認ください。
コーティング加工しているので撒きやすい
種は土の中に埋める、または上から土で覆うというイメージがあるかも知れませんが、「好光性種子」と「嫌光性種子」といい発芽に光を必要とする種子と、そうでない種子があります。 ニンジン、レタス、キャベツなど好光性種子はごく薄く土をかぶせ、トマト、キュウリ、ダイコンなど嫌光性種子は2~3㎝の深さに種を撒き、土をかぶせます。トウモロコシ、ホウレンソウなどは好光性、嫌光性どちらでもないです。
降雨による種子の露出、乾燥防止の為に覆土した上に、もみ殻などで薄く覆うのも1つの方法です。
間引き
発芽して本葉が1~2枚の頃に、ニンジンが3~4cmの間隔になるように間引きをします。
本葉が3~4枚の頃に、ニンジンが7~8cmの間隔になるように間引きをします。
本葉が5~6枚、直径1cm程度になった頃にニンジンが10cmの間隔になるように間引きをします。
追肥
間引きをした際に、追肥と土寄せを行う
ニンジンの肩の部分が地上に出ていると、緑化し品質が落ちてしまいます。
病害虫
キアゲハの幼虫は、葉の軸だけを残して葉を全部食べます
ネキリムシは幼苗の根元を食べます
ネコブセンチュウ
ニンジンのひげ根にたくさんの小さなコブが出来ている場合、ネコブセンチュウの害をうけています。
体長1mm位のミミズのような、アニサキスのような生き物です。植物の根に寄生して養分を吸い取り、吸い取る時に分泌物を根に入れるのでコブができます。
ネコブセンチュウ対策
①マリーゴールドに高い殺センチュウ効果があるので、コンパニオンプランツとして植える
マリーゴールドの根には、センチュウを低減する物質が分泌されてており、花が枯れたら上部を刈り取り、根を土中にすき込むと効果が上がります。
落花生や麦にもコンパニオンプランツとして効果があります。
②米ぬかを土に混ぜる
米ぬかは微生物の餌となるので、センチュウの敵となる微生物を増やします。
③ネコブセンチュウは酸性土壌にいることが多いので、石灰を入れ土壌を中和する
ネコブセンチュウが発生したら
夏 太陽熱による消毒 60℃以上になると死滅する
冬 天地返し 10℃以下の温度で活動を抑える