岩手県 ご当地野菜・果物
2023.01.04
目次
- 1いわて春みどり
- 2南部一郎(かぼちゃ)
- 3寒締めほうれんそう
- 4根みつば
- 5滝沢スイカ
- 6八幡平バイオレット(ニンニク)
- 7津志田芋(里芋)
- 8アロニア
- 9黒平豆(南部ひら黒)
- 10そば
いわて春みどり
「いわて春みどり」は岩手郡岩手町のブランドキャベツで、巻きが緩やかで葉がやわらかい春品種です。北緯40度の岩手町は夏でも涼しい気候で、戦前から「南部甘藍」と呼ばれるキャベツの栽培が盛んでしたが衰退してしまったので、寒玉系から春系品種に切り替え、高い市場評価を得ています。
南部一郎(かぼちゃ)
一関市厳美町の「骨寺荘園地区」が特産品として栽培しているかぼちゃです。骨寺荘園地区は、昔は骨寺村(ほねでらむら)と呼ばれる奥州藤原氏中尊寺ゆかりの荘園でした。南部一郎は「鶴首かぼちゃ」をもとに岩手県の研究機関で開発され、平成22年に岩手県のオリジナル品種として登録されています。「南部一郎」と言う名前は、岩手県が南部藩だったことと、鶴首かぼちゃの種を提供した横田一郎さんにちなんで命名されました。南部一郎は15度が出荷条件のため、強い甘みがあります。水分が多くしっとりとして、なめらかな舌触りのかぼちゃです。
寒締めほうれんそう
名前の通り、氷点下の続く厳しい冬の寒さに当て「寒締め」したほうれんそうです。ほうれんそうは寒さで凍らないように水分を外に出し、糖を蓄えます。葉はちぢみ、肉厚になり、味は甘くなるだけでなく、えぐみも少なくなります。久慈地域(久慈市・洋野町・野田村・普代村)や花巻市、八幡平市での栽培が盛んです。
根みつば
「根みつば」とは、根のついた、茎が白く太い三つ葉のことです。糸三つ葉と比較して香りや味が濃く、根まで食べることができます。鍋料理や吸い物だけでなく、天ぷらや卵とじ、お浸しなど様々な料理に活用できます。岩手町や雫石町での栽培が盛んです。
滝沢スイカ
「滝沢スイカ」は滝沢スイカという品種ではなく、滝沢市で栽培されたスイカの総称(ブランド)です。岩手県内一のスイカの出荷量を誇ります。岩手山山麓に位置する滝沢市は、岩手山の水はけのよい火山灰が広がる土壌と、昼夜の寒暖差が大きい気候で美味しいスイカの栽培条件が揃い、高い糖度とシャリシャリとした歯触り、みずみずしさが特徴のスイカです。8月上旬滝沢市役所の駐車場では「滝沢市朝市スイカ祭り」が開催されます。
八幡平バイオレット(ニンニク)
ニンニクの「八幡平バイオレット」は、旧 松尾村、現 八幡平市で栽培されていた「八幡平」という在来種から選抜育成されたニンニクです。一般的なニンニクよりも大きく、外側の(表面の)白い皮を剥くと、赤紫色の皮が鱗片を覆っています。平成29年(2017年)に八幡平市が種苗登録したニンニクです。
津志田芋(里芋)
盛岡市津志田地区で江戸時代から栽培されている里芋です。南部藩の殿様が好んで食べられたり、石川啄木も「恋しきは今も昔も津志田の芋の子の味」と詠ったほどの里芋です。津志田地区は水はけのよい黒ボク土壌のため、里芋栽培に適しています。津志田芋の特徴である粘りは、芋の子汁にするととろみがさらにアップし絶品です。
アロニア
盛岡市東部の砂子沢(いさござわ)地区で栽培されている「アロニア」は、ラズベリーやブルーベリーなどと同じベリー系でバラ科の果物です。チョークベリーやチョコレートベリーとも呼ばれ、最近スーパーフードとしても注目を浴びています。それはブルーベリーよりも豊富にポリフェノールが含まれており、ベータカロテンや食物繊維などの栄養も豊富に含まれているからです。アロニアは酸味が非常に強く渋すぎるので、生で食べることは出来ませんが、冷凍と解凍を繰り返すことで渋みが抜け食べやすくなります。
黒平豆(南部ひら黒)
盛岡市玉山区の渋民地区で栽培されている「黒平豆(南部ひら黒)」は、平たい面の両側にシワ模様があるのが特徴の黒豆です。粒形が平たいものを黒平などと呼びますが、シワ模様が雁がくちばしでつまんだ跡であるとか、爪の跡などの言い伝えもあり、雁喰豆(がんくいまめ)とも言われます。渡り鳥の雁が渋民地区で落とした一粒の種から豆が育ったなどの言い伝えもあります。
そば
「わんこそば」で有名な岩手県は、わんこそば以外のそば料理が今も伝承されています。