新潟県 ご当地野菜・果物
2023.02.13
目次
おけさ柿
「おけさ柿」とはブランド名で、品種は新潟県産の「平核無柿(ひらたねなしがき)」と、早生品種の「刀根早生(とねわせ)」です。代表産地は佐渡市の羽茂地区、新穂地区、赤泊地区、新潟市の巻地区、秋葉区などです。
名前は代表産地である佐渡の民謡「佐渡おけさ」から由来しています。種が無いため食べやすく、口の中でとろけるような食味、まろやかな甘さが特徴です。種のない柿は全国にも類がなく、種の無い世にも珍しい柿だということから、「越後の七不思議」についで8番目に不思議なことから、別名「八珍柿」ともいわれています。新潟市秋葉区古田(旧新津市)地内にこの柿の原木があり、二百年以上経った今でも実をつけます。
ゆうごう
「ゆうごう」は、長岡市や柏崎市などで栽培されるユウガオ(夕顔)のことです。「夕顔」が訛って“ゆうごう”になりました。実を細く切り、干したものは「かんぴょう」として利用します。新潟県では若い実を料理して食べます。郷土料理の「ゆうごうのクジラ汁」には欠かせません。ゆうごうはクセのない味なので、味噌汁、炒め物、煮物など何にでも合います。ちなみに「夕顔」という名前は、花が夕方に咲き、朝にしぼむことから付けられた名前です。
体菜 (たいな・たいさい)
体菜は、明治初期に中国から導入され、一般的には「たいさい」と呼ばれますが、新潟では「たいな」と呼びます。関東では、葉が杓子(しゃくし)のような形なことから、「杓子菜(しゃくしな)、ほていな」とも呼ばれます。雪国でも栽培ができるように適応改良され、漬け菜として冬の保存食に利用されています。
また、新潟の郷土料理「煮菜(にな・にいな)」には欠かせない野菜です。塩漬けした体菜を塩抜きしてから油で炒め、だし汁と醤油や味噌で煮る料理です。具材は打ち豆、人参、ごぼう、油揚げなどが入ります。
白雪こかぶ
肉質はきめが細かくて、美しい色白、葉も柔らかいかぶです。品種は「白鷹」です。気温が下がり、寒さに当たると甘みが増え、生食でも甘さを感じます。一夜漬けや塩もみ、サラダなど出来るだけシンプルな調理方法がおすすめです。また果肉だけでなく、葉も味噌汁に入れるなど、葉も楽しめます。
だるまれんこん(大口れんこん)
節間が短く、肉厚でほのかな甘みと、シャキシャキ感が強く歯触りの良いれんこんです。新潟県の中央部、長岡市中之島にある大口(おおくち)地区で栽培されている晩生種で、コロンとした見た目から「だるまれんこん」と呼ばれています。大口地区で大正時代に天然ガス田開発が行われた際に、粘土質の土壌と、水田に自噴した水温が高い地下水を利用してれんこん栽培を始めました。新潟の代表的な家庭料理「のっぺ」の具材に使われます。新潟の「のっぺ」は全国各地ある汁物の「のっぺい汁」とは違い、煮物です。大口れんこんは、ご紹介した晩生種の「だるまれんこん」に、早生品種の「えのもと」も“大口れんこん” として出荷されます。
帛乙女 (きぬおとめ) 里芋
五泉市は新潟県のほぼ中央にあり、古くから絹織物の産地として知られています。五泉の里芋「帛(きぬ)乙女」は、大和早生(やまとわせ)系の丸いも品種で、二十数年間地元で、丸く大きく舌触りのよいものを選抜し定着させたものです。肌が白くきめ細かで、やわらかいですが煮崩れしにくく、食べるとまろやかなぬめりのある里芋です。平成元年、令和二年の二度、天皇陛下御即位に伴う大嘗祭の献上品にも選ばれている里芋です。
やわ肌ねぎ
つややかで長い軟白部と抜群のやわらかさを持つ一本太ねぎです。煮込めばとろりと甘く、焼き物、薬味など、何にでも合います。名前の由来は、なめらかできめの細かい白さが「やわ肌」を連想させることから、「やわ肌ねぎ」と名付けられました。