大分県の野菜・果物 1
2023.02.14
中山間地が多く、地域ごとに特色のある農業を展開しています。南東部は太平洋側気候の南海型で、西・中南部の山地地方は山岳気候、瀬戸内に面する地域は温暖な瀬戸内式気候と特徴があります。大分平野はありますが、複雑な地形なので、耕作地には制限があり耕作規模は小さいですが、作物は豊かです。
協 力 : 大分県 農林水産部 おおいたブランド推進課
画像協力 : 大分県
目次
- 1しいたけ
- 乾ししいたけ
- 生しいたけ
- 2かぼす
- 3甘太(かんた)くん (さつまいも)
- 4ベリーツ (いちご)
- 5白ねぎ
- 6こねぎ
しいたけ
乾ししいたけ
大分県のブランド品である乾ししいたけの生産量は日本一です。昆布、かつお節と並ぶ、うまみ食材の「乾ししいたけ」は国内圧倒的なシェアを誇ります。クヌギの原木で栽培されるため、肉厚で香り豊かです。栽培の歴史は古く、江戸時代に豊後の国、佐伯藩の源兵衛によって始められました。大分ではしいたけを「なば」と呼び、しいたけ生産者を「茸師(なばし)」と尊称します。大分県は県全体の面積のうち約70%が森林です。中でもクヌギの木の造成に力を入れてきたため、大分県は全国で最もクヌギの木を有しています。「原木栽培」はクヌギの木を使うために、大分県は多くの椎茸を出荷できるのです。
こうしん(香信)
7~8分開きで収穫したものです。傘が薄く、巻き込みが浅いため、すぐに戻るので使いやすいのが特徴です。
どんこ(冬菇)
傘が半開きで程度で収穫します。肉厚で縁が内側に巻き込み、丸みを帯びた形です。歯ごたえがあり美味です。
こうこ(香菇)
大分県の代表的品柄で、どんこよりも肉厚で大きいものです。傘は6~7分開き。ボリュームがあります。
生しいたけ
生しいたけは栽培方法が、「原木栽培」と「菌床栽培」の2通りあります。山で伐採したクヌギなどの木にシイタケの菌を植え付ける「原木栽培」のしいたけは、しいたけ本来の香りと歯ごたえが味わえ、菌床(おが屑などの木質基材に米ぬかなどの栄養源を混ぜた人工培地)を使う「菌床栽培」のしいたけはジューシーで淡白な風味が特徴です。
原木栽培
菌床栽培
かぼす
大分県特産の香酸かんきつで、全国一の生産高です。樹齢200年以上の果樹もあります。医師の宗源が、江戸時代に京都から臼杵地区に苗木を持ち帰ったのがはじまりといわれています。主産地の臼杵市や竹田市では、古くから食酢や薬用として庭先に植えられていました。唐揚げや刺身、天ぷら、味噌汁など何にでも合います。皮を刻んで「蚊いぶし」(蚊を追いやる)に用いていたところから、「蚊いぶし」が訛って「カブス」「カボス」となったといわれています。ちなみに「すだち」に似ていますが、かぼすのほうが3倍くらい大きいです。
甘太(かんた)くん (さつまいも)
高糖度さつまいも「甘太くん」は、名前の通り、焼き芋にすると糖度が40度に達するサツマイモです。大分県のブランドさつまいもで、品種はねっとり系のさつまいも「紅はるか」です。さつまいもを収穫した後、温度と湿度が管理された貯蔵庫で40日以上寝かせ、基準をクリアしたものが「甘太くん」として出荷されます。寝かせている間に、デンプンが糖に変化し、甘みを増します。ねっとり、しっとりとした舌触りが特徴の「甘太くん」は、大注目のさつまいもです。
ベリーツ (いちご)
大分県オリジナル品種「ベリーツ」は、8年の歳月をかけて開発されました。「さがほのか」に「とちおとめ」を交配して作られた大分県のオリジナル品種「ゆふおとめ」に、「かおり野」を交配してできた実生から選抜育成されたいちごです。この名称は「ストロベリー」と「スイーツ」を合わせた造語でスィーツみたいなストロベリーという意味が込められています。
白ねぎ
大分県は質、量ともに西日本を代表する白ねぎの産地です。ミネラルたっぷりの砂地土壌の畑で育てられた白ねぎは、「大分白ねぎ」と名付けられ、甘味が強いことが特徴です。特に秋冬のねぎでは糖度が12度もあります。大分県内の平野部では江戸と昭和に海を埋め立てて造成された海抜0メートルの砂地土壌の干拓地から、標高900メートルの高原地域までの標高差を生かし、周年出荷を可能にしています。
こねぎ
「大分味一ねぎ」は大分県で生産される「小ねぎ」のブランド名です。肥沃な土でじっくり育てられ、シャキシャキとした食感、ねぎ臭が少なく、ほんのり甘みも感じる小ねぎです。大分には水耕栽培で育てられた「大分べっぴんねぎ」(ブランド名)もあります。11月23日は「小ねぎ記念日」です。「勤労感謝の日」なので、“ねぎらう日”に繫がります。11月の下旬は、鍋料理の需要が増え、小ねぎの生産も増える時期なので、制定されたようです。