香川県の野菜・果物

2023.03.06

一年を通じて晴れの日が多く、温暖な香川県では、栽培技術と品質の高さで知られ、品質の良い野菜や果物を栽培しています。小豆島は日本で初めてオリーブの営利栽培に成功した地で、オリーブの塩漬けは香川の名産品です。輪切りの金時にんじんを入れた「あんもち雑煮」や、万葉の炒め物「雪花」など独特の郷土料理もあります。
協  力 : 香川県交流推進部 県産品振興課
画像協力 : 香川県農政水産部 農業生産流通課

オリーブの島 小豆島

オリーブ

オリーブ公園の風車

日露戦争に勝利して海域を広げていた日本は漁獲量が増加し、獲れた魚介を保存する缶詰に用いるオリーブオイルが大量に必要になりました。そのため、明治政府は国産オリーブをつくろうと考え、明治40年(1907)、当時の農商務省が香川・三重・鹿児島の3県を指定し、翌明治41年(1908)オリーブの苗木が初めて小豆島にやってきました。小豆島町の西村地区に植えたオリーブだけが2年ほどで結実に成功し、大正時代の初めには搾油ができるまでになりました。小豆島は地中海の気候に似ています。しかし、日本には梅雨や台風があり、ヨーロッパにはいない病害虫もいますが、地元の人々の助けもあり、官民一体の努力でオリーブ栽培の成果を出しました。その後、一般の農家でも栽培が始まり、小豆島は日本で初めて、産業用のオリーブ発祥の地となりました。今ではオリーブは日本一の生産量を誇る小豆島の名産品となりました。

オリーブオイル

オリーブは果実にオイル分が含まれています。エキストラバージンオリーブオイルは、一切の化学的な処理を行わずにオリーブの果実を搾って濾過しただけのバージンオイルのことで、酸度0.80%以下などの厳しい基準をクリアしたものです。オリーブのジュースとも言われ、風味や香りがよいです。

かがわオリーブオイル品質表示制度

スタンダード

プレミアム

現在日本では、エキストラバージンオリーブオイルの品質を示す基準がないため、平成26年に、香川県は独自に品質表示制度を設けました。「国際オリーブ理事会(IOC)」が定めるエキストラバージンオリーブオイルの基準に沿うものを「スタンダード」。さらに高品質なものが「プレミアム」です。

オリーブ新漬け

新漬けオリーブは、オリーブの緑の若い果実を収穫後に渋抜きをし、塩水に漬けこんだものです。 オリーブの浅漬けです。鮮度が抜群の小豆島の浅漬けは、人気のお土産のひとつです。

オリーブハマチ・オリーブマダイ

オリーブハマチ

オリーブハマチ刺身

オリーブマダイ

香川県産を主原料としたオリーブ葉の粉末を添加した餌を一定期間与えた養殖ハマチが「オリーブハマチ」、養殖マダイが「オリーブマダイ」です。オリーブの葉には、抗酸化作用の強いポリフェノールの一種「オレウロペイン」が豊富に含まれます。オリーブ葉の粉末を添加した餌でハマチを飼育すると、酸化・変色しにくい肉質に改善されることが分かりました。また、最近の研究では、通常の養殖ハマチやタイに比べて筋肉中のコラーゲン量が増加することで、歯ごたえがよく、冷蔵しても肉質の軟化が起きにくい特長を持つことが明らかとなりました。

一般財団法人かがわ県産品振興機構 運営「LOVEさぬきさん」より

アスパラガス

毎年食べる 丸亀市 眞鍋牧場 のアスパラガス

暖地アスパラガスの草分け的存在として定着した香川県のアスパラガス栽培は、ハウス栽培が中心で1月の春芽から始まり10月まで収穫できる体制になっています。春先に収穫する春芽はみずみずしく、甘みがあり、夏芽はあっさりとした爽やかな風味があります。

さぬきのめざめ

大きいもので全長50センチ。さぬきのめざめは、成長しても穂先が開きにくい性質のため、穂先が締まって、根元までやわらかいアスパラガスです。他の品種と比較して、芽が出るのが早いため、1月から収穫が可能です。シャキシャキとした歯ごたえがあり、さわやかな甘みがあります。

さぬきのヘイヤ(モロヘイヤ)

「さぬきのヘイヤ」は日本初の育成品種モロヘイヤで、香川県のオリジナル野菜です。「讃岐で生まれ、讃岐平野いっぱいに育った野菜として広く認知されてほしい」との思いが、名前に付けられているそうです。さぬきのヘイヤは、一般的なモロヘイヤよりも葉が大きく、柔らかいのが特徴です。また、赤色の色素「アントシアニン」の発生が一般的なモロヘイヤより少ないため緑色が濃く、捨てられがちだった茎もやわらかいので食べることが出来ます。

食べて菜

広島菜と野沢菜を掛け合わせた香川県生まれの「さぬきな」と、「小松菜」を掛け合わせて生まれた品種が「食べて菜」です。みんなに食べてほしい、という願いから名づけられました。シャキシャキと歯切れがよく、アクが少なく、葉が柔らかで、生で食べても苦味や青臭さが感じられないので、加熱調理はもちろん、サラダやジュースなどにも利用されています。

ブロッコリー

作付面積、生産量は全国トップクラスで、香川県は全国有数のブロッコリー産地です。ブロッコリーは気温が上がると花蕾(つぼみ)がゆるみ、傷みやすくなります。5℃以下であれば、休眠状態になるため、鮮度が保たれます。そのため、気温が低い夜明け前から収穫が始まり、収穫後すぐに、鮮度を保つ氷詰めにされ出荷されます。また、香川県では他県よりもひとまわり大きい直径のブロッコリーを出荷するのも特徴です。

らりるれレタス (レタス) 

「らりるれレタス」は香川のブランドレタスです。温暖な気候の香川県では冬にレタスを栽培し、冬レタスの収穫量は全国トップクラスです。12月から3月頃が収穫最盛期になります。なたね油粕や、米ぬかなど、天然由来の資材を中心に、有機質原料が50%以上のオリジナル肥料“らりるれ専用肥料”で栽培されています。さらに農薬の使用にも厳しい基準を設け、低農薬栽培を行っています。レタス本来のしっかりとした味にシャキシャキとした歯ごたえ、日持ちが良く時間が経ってもみずみずしさを保っているのも特徴です。

にんにく

あまり知られていませんが、香川県のにんにく栽培面積、収穫量は全国トップクラス。にんにくというと、青森県や北海道など北の地域のイメージがありますが、温暖な香川県でも栽培が盛んです。それは、にんにくには、寒地系と暖地系という種類があり、香川県は暖地系の品種を育てているからなのです。寒地系の品種と比較すると、身が詰まって、肉厚、水分量が少ない分、味が濃く、香り高いのが特徴です。

なばな

香川県のなばな収穫量は全国トップクラスです。大きく分類すると在来系の「伏見寒咲系菜花」、洋種なたねの「春一番」の2種類あります。昔から搾油用に菜の花を栽培していましたが、その後、菜食用として栽培されています。香川県オリジナル品種「瀬戸の春」は、早生品種で苦味が適度に抑えられた食べやすいなばなです。

パセリ

香川県のパセリといえば東かがわ市(旧大内町)で栽培されている「大内パセリ」が知られています。生でも茹でても、揚げても、使い勝手の良さだけではなく、栄養価も高いパセリは、料理の付け合わせだけではもったいないです。天ぷら、佃煮、お浸しは王道ですが、果物や野菜のフレッシュジュースに加えても、爽やかさがプラスされ美味しく頂けます。

さぬきひめ (いちご)

果実が空中にぶら下がるため清潔で、太陽の光を全身に浴びています。

香川県オリジナルのイチゴ養液システム「らくちん栽培」

「さぬきひめ」は、ふっくらと丸みのある円錐形で、果肉はとてもジューシーです。甘みだけでなく、酸味も少しあり、爽やかな甘みのいちごです。

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