長崎県の野菜・果物
2023.03.13
傾斜地を活かした棚田や段々畑が多く、畑作や果樹栽培が盛んです。古くから中国やオランダとの交流が深かったので、長崎はくさい、じゃがいも、高菜、わけぎ、ニンジン、赤かぶ、しょうがなど多種多様な外来の野菜を栽培するようになりました。
協 力 : 長崎県農林部 農産加工流通課
画像協力 : 長崎県農林部 農産加工流通課
長崎いちご
長崎県は、1830 年~1843 年ごろ、オランダからいちごが持ち込まれた、いちご伝来の地です。温暖で日当たりも良いため、イチゴの栽培に適しています。「ゆめのか」と「恋みのり」が主要品種となっており、「ゆめのか」は大粒で鮮やかな赤色、果汁をたっぶり含み、 甘さと程よい酸味が特徴です。「恋みのり」は 非常に果実が大きく、 ややふっくらとした 円錐形をしています。 香りが強く、上品な味わいで酸味が少ないのが特徴です。
産出額 全国 4 位(R2)
長崎みかん
温暖な気候と豊かな土壌に恵まれた長崎県のみかんは、全国有数の生産量と品質の高さを誇 っており、過去数回日本一の高値をつけるなど高い評価を得ています。なかでもながさき生まれの「岩崎早生」「原口早生」「させぼ温州」は甘くてみずみずしい長崎を代表する品種。 その食味の良さは全国の消費者に好評で、贈答品としても大変人気があります。 夏季から収穫期までの間、地面をフィルムシートなどで覆って栽培するシートマルチ栽培の 割合が高いのが特徴です。
産出額 全国 6 位(R2)
長崎びわ
びわは江戸時代から栽培されている長崎の特産品で、出荷量は全国 1 位を誇ります。2 月 上旬から 6 月中旬まで出荷が続き、みずみずしく、甘く爽やかな味わいが魅力です。中で も「 なつたより」という品種は長崎県農林技術開発センターで長崎早生と福原早生を組み合 わせ育成され、平成 21 年に品種登録された新しい品種です。従来の品種に比べ大玉で、果 肉が柔らかく食味に優れています。
産出額 全国 1 位(R2)
野生種は古くから自生していましたが、果樹としての栽培が始まったのは、江戸時代末期からです。出島から持ち帰った唐びわの種を長崎市茂木地区に撒いたのがきっかけといわれています。以来、それが「茂木種」となり、現在でも主に西日本の代表品種です。茂木びわは、小ぶりながらも肉厚で甘く、ジューシーです。皮が剝きやすく食べやすいのも特徴です。
長崎じゃがいも
長崎県は北海道に次ぐ、全国有数のじゃがいもの産地です。長崎は初霜が遅く、晩霜が早く終わるという恵まれた気象条件に加え、温暖な気候を活かし春作と秋作の 2 期作を基本にさまざまな作型が取り組まれています。こだわりの土で育った長崎のじゃがいもはほっこり、ホクホクの味自慢です。
産出額 全国 3 位(R2)
アスパラガス
江戸時代、オランダ人によってアスパラガスが伝えられたのが長崎県です。長崎はアスパラガス伝来の地です。野生するキジカクシに似ていたことから「オランダキジカクシ」と呼び、観賞用として栽培されていました。現在、長崎県は全国トップクラスの生産量を誇ります。長崎アスパラは春と夏の年2回旬があり、2~5月に収穫される「春アスパラ」は甘味が強く香り豊か。6~10月に収穫される「夏アスパラ」は太陽の恵みを受け一気に育ち、根元付近まで柔らかいのが特徴です。