長野県の野菜・果物
2023.04.07
飛騨・木曽・赤石の3つの山脈(日本アルプス)が走ることから「日本の屋根」とよばれています。これらの山脈をぬって流れる川は「平」と呼ばれる盆地を形成し、全国トップクラスの生産量を誇る野菜、果物の栽培が盛んです。地域で受け継がれてきた個性ある野菜は、「信州の伝統野菜」と認定されています。
協 力 : 長野県産業労働部営業局
画像協力 : 長野県
レタス
夏季の冷涼な気候を利用した、信州を代表する高原野菜として全国でも不動の地位を確立している「レタス」。特に南佐久郡川上村、南佐久郡南牧村は標高が1000m~1500mに位置し、高地ならではの、夏でも涼しく、昼と夜の温度差など立地条件を生かし栽培が盛んです。玉レタスの他にも、非結球のサニーレタス、グリーンリーフレタスなどもあります。
セルリー(セロリ)
長野県のセルリー生産量は全国トップ。夏のセルリーはほぼ長野県産が占めると言っても過言ではないくらい。諏訪郡原村、茅野市・諏訪地域・松本市などで栽培されていますが、特に標高1000mの高冷地に位置する原村のセルリーは有名です。みずみずしくシャキシャキとした歯ごたえ、そして根元がギュッと締まりのよいセルリーです。ささっと出来るきんぴら、サックサクの葉の天ぷら、ツナとセロリでツナメルトなど、いろいろなセルリー料理をお楽しみください。
加工用トマト
長野県は古くからトマト栽培が盛んな地域です。トマトには大きく分けると、生食用トマトと加工用トマトに分けられ、トマトジュースやトマトケチャップの原料となるジュース用トマト(加工用トマト) の生産は全国トップクラスです。松本市、安曇野市で多くが栽培されています。
パセリ
長野県は冷涼な気候を生かしパセリ生産量は全国トップクラス。茅野市・塩尻市・松本市などで栽培されています。パセリは料理に彩りを添える「付け合せ」のイメージを持たれている方もいますが、古代ローマ時代より料理に使われ、世界で最も使われているハーブの1つです。彩りを添えるだけではなく、かき揚げやお浸し、ふりかけにしてご飯や納豆に入れても美味しい野菜です。
アスパラガス
長野県では昭和初期に栽培がはじまり、現在では促成栽培から抑制栽培まで、さまざまな作型で栽培しています。グリーンアスパラガスは全国トップクラスの生産量です。高原で栽培されるため、昼夜の寒暖の差から糖度の高いアスパラガスが育ちます。
ネクタリン
桃の仲間のネクタリンは、桃と違って皮の表面に毛がなくツルツルしているので「毛のない桃」と呼ばれています。桃よりかための食感と酸味が特徴ですが、長野県のオリジナル品種「サマークリスタル」のように、果肉の食感も桃と変わらず、酸味もほとんど気にならない品種もあります。主に長野市や須坂市で栽培されています。山根白桃とネクタリンを交配させた「ワッサー」も人気です。
すもも・プルーン
プラムもプルーンも「すもも」の仲間です。赤っぽい中国原産の「日本すもも(プラム)」と、紫色のヨーロッパ原産の「西洋すもも(プルーン)」に分けることが出来ます。日本すもも(プラム)の代表的な品種は「大石早生」「ソルダム」「太陽」「貴陽」です。西洋すもも(プルーン)の代表的な品種は「アーリーリバー」「サンタス」「スコウ」です。
ブルーベリー
火山灰土の乾燥しにくい場所で多く栽培されている長野県のブルーベリー生産量は全国トップクラス。主に信濃町・大町市・白馬村で栽培され、ラビットアイ、ハイブッシュ、ローブッシュブルーベリーなど20種類を超える品種が県内で栽培されています。
ぶどう
江戸中期に甲州ぶどうが栽培された記録があるように、長野県のぶどう栽培の歴史は古いです。長野県のオリジナル品種「ナガノパープル」は、黒系大粒ぶどうでジューシーな果肉にしっかりした甘さがあり、種が無く、シャキっとした食感のある皮はそのまま食べることが出来ます。また2021年に長野県のオリジナル品種で、皮ごと食べることが出来る種なしの赤系ぶどう「クイーンルージュ」が市場デビューしました。果肉のパリッとした食感がアクセントで、甘みは強いですが、くどくなく、いくらでも食べることが出来るぶどうです。
りんご
長野県は全国屈指のりんご産地です。長野県はさまざまなりんごを栽培していますが、長野県オリジナル品種で、サクサク食感で濃厚な味の「秋映(あきばえ)」、甘酸っぱい黄色りんごの「シナノゴールド」、濃厚な甘みと香りが特徴の「シナノスイート」のりんご3兄弟の他、「高嶺」、「シナノレッド」、「シナノドルチェ」、「シナノピッコロ」、「シナノプッチ」、「シナノホッペ」「シナノリップ」などオリジナル品種があります。
あんず
長野県のあんずの生産量は全国トップクラス。中でも千曲市は一大産地です。森地区と倉科地区の「あんずの里」では生食用あんず販売や、あんず狩りもできます。あんずは酸味が強いため、シロップ漬けやジャム、ドライフルーツなどで食べられることが多いですが、「ハーコット」「信州サワー」のように生食で食べるあんずの人気が高まっています。
桃
長野県の桃の生産量は全国トップクラス。長野といえば武田信玄と上杉謙信の「川中島の合戦」で有名な”川中島”の名が入る「川中島白鳳」「川中島白桃」です。川中島白鳳は甘みが強く濃厚な味、果肉は緻密でやや硬めでシャキッとした歯ごたえがあります。「なつっこ」は、果肉がしっかりしていて、噛むと果汁があふれてきます。酸味が少なくすっきりとした甘さの桃です。その他、「黄金桃」や「紅晩夏」などがあります。